【2020年1月】最後のセンター試験の攻略法

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2020年1月の実施をもって終了する、最後のセンター試験の攻略法を考えていきます。最後のセンター試験は「これまでとおり」の部分と「最後ならでは」の部分があります。2021年1月から始まる大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の要素を先取りするのではないかという見方もあります。

原則これまでとおりだが、共通テストを意識した問題も出る

2020年1月のセンター試験の特徴を一言で表すと、「原則これまでとおりだが、共通テストを意識した問題も出る」となります。共通テストを意識した問題の詳細については次の章で解説しますが、受験生はまずは、新しい情報を入手しないとライバルに差をつけられる、と覚悟しておく必要があります。

共通テストを意識した問題とは

共通テストを意識したセンター試験の問題を理解するには、共通テストそのものの特徴を押さえておく必要があります。

そもそも共通テストの特徴とは

共通テストの最大の特徴はマークシート方式に加えて記述式問題が出題されることです。国語、数1、数1・Aで各3問ほどが記述式になる模様です。

さらに英語の評価は、外部の資格試験や検定試験を利用します。つまり、英検やTOEFLやTOEICの結果が共通テストの英語の点数にカウントされるかもしれません。共通テストで記述式の問題を出すのは、現行のセンター試験のマークシート方式では書く力を測定することができないからです。

「実社会との関連」「資料と図表」がキーワード

センター試験と共通テストの実施機関である独立行政法人大学入試センターはすでに、共通テストの国語のモデル問題を公表しています。そこでは、駐車場の契約書を資料として提示して、借主として貸主に質問する内容を記述させる問題が出ました。

また、別の設問では、自治体の景観維持のガイドライン(指針)が資料として使われました。
このことから、共通テストでは実社会と深くかかわる問題が扱われると思われます。このような視点はこれまでのセンター試験にはないものでした。

したがって、2020年1月の最後のセンター試験でも、こうした思考を取り入れた実験的な設問が出てもおかしくありません。例えば、資料や図表から必要な情報を抽出する力が必要になる設問が考えられます。資料や図表から情報を引き出すには、時間がかかります。センター試験の過去問を解くだけでは、資料や図表を読み込むスキルが鍛えられません。この対策は早めに取りましょう。

さらに最後のセンター試験の数学では、複数分野の融合問題が出るだろうと予測する教育関連会社もあります。理科では実験に関わる問題が出ると予想されています。

「まずは薄く広く」は変わらず

2020年1月センター試験の「共通テスト的な部分」の話は以上です。最後のセンター試験でも、大半は「センター試験的な部分」で占められます。

センター試験の試験範囲は、高校で学んだことの全範囲となります。また、センター試験は東大や京大などの超難関大学に挑戦する人から、それほど偏差値が高くない大学の受験生まで幅広い学力レベルの人たちが受けます。したがって、「薄く広く」という出題傾向は変わりありません。

センター試験対策は過去問重視でよいでしょう。先ほど「共通テスト的な設問は、過去問では対応できない」と解説しました。したがって、2020年1月のセンター試験を受ける人は、過去問95%、共通テスト的設問対策5%ぐらいの比率で学習計画を立ててはいかがでしょうか。

不得意科目を早い段階でなくした人が勝つ

2020年1月のセンター試験を制するのは、不得意科目を潰すことができた人です。センター試験だけで合否判定する大学に加えて、2次試験がある大学や、センター試験を使わない大学を受験する場合、センター試験だけに専念することはできません。しかし、だからといって不得意科目の攻略を延期し続けていると、合格をつかみそこねてしまうでしょう。

不得意科目は2段階で攻略を

不得意科目は2段階方式で克服することをおすすめします。まずは高2の最終模試や高3春の模試の結果から不得意科目を確定させ、さらに不得意科目のなかの不得意項目も明らかにします。例えば、単に「私は日本史が不得意である」と大雑把に捕らえるのではなく、「近代日本の形成は得意だが、第一次世界大戦以降が弱点」といったように細かく分析する必要があります。

不得意科目を浮き彫りにできたら、高3春から夏までに一度でいいので、集中的に苦手科目を勉強する日をつくってください。1科目につき2、3日でかまいません。ただし、夏まではまだ、苦手科目を「だらだら」と勉強しないようにしてください。学習意欲が著しく削がれるからです。受験勉強のリズムをつくるには、得意科目に取り組んで気持ちを上げる必要があります。

夏までに一度でも集中して苦手科目に対峙しておけば、あとは高3の秋から12月にかけて、2回目の苦手科目集中期間をつくれば大丈夫です。

「100の勉強でいくつ取れるか」という視点

センター試験の苦手科目については「失点しなければよしとする」と割り切りましょう。国立大志望者は、センター試験で5教科7科目受けなければなりません。これはかなり大きな負担です。

「100の勉強でいくつ取れるか」といった視点を持ちましょう。得意科目なら、100勉強すれば80、90取れるはずです。しかし、不得意科目の場合は200勉強しても40、50しか取れません。

入試は総合点が物を言うので、100の勉強で90取れる科目に時間を割き、200の勉強で50しか取れない科目にはあえて力を抜く戦略が必要です。力を入れない科目をつくることは勇気が要りますが、得意科目を犠牲にしないためにはやむを得ません。

スピーディーに解く練習が必要

センター試験の敗因のひとつに、時間配分の失敗があります。センター試験の過去問を解くとき、解答時間を計測しておかないと、本番で「解けるはずだったのに解けなかった」という悔やみきれない結果に終わってしまうかもしれません。

また、過去問1年分のすべてを、本番と同じ時間内で解く訓練も必要です。センター試験では、スピーディーに解答するスキルがカギとなります。センター試験の科目別の時間は以下のとおりです。

●国語:80分
●地理歴史(世界史A、B、日本史A、B、地理A、B)・公民(現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済):1科目選択60分、2科目選択130分(うち解答時間120分)
●数1、数1・A、数2、数2・B、簿記・会計、情報関係基礎:60分
●物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎:2科目選択60分
●物理、化学、生物、地学:1科目選択60分、2科目選択130分(うち解答時間120分)
●英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語:筆記80分、英語のみリスニング60分(うち解答時間30分)

「2科目選択130分(うち解答時間120分)」について解説します。これは「60分×2科目+10分休憩」という意味ではありません。

例えば、地理歴史・公民では、最初にすべての科目の問題が記載された問題冊子が配布されます。試験開始と同時に、「第1解答科目」に取り組みます。そして、開始から60分経過した時点で「第1解答科目」のマークシート用紙(解答用紙)が回収されます。ここで10分の休憩が入り、続いて残り60分の試験が再開します。開始から130分後に、「第2解答科目」のマークシート用紙が回収されます。

したがって、「第1解答科目」を60分以内に片付けてしまえば、第1解答科目のマークシート用紙の回収までに、「第2解答科目」の問題に目をとおして解答をメモすることができます。だからセンター試験では、スピーディーに解答するスキルが重要になるのです。

計画表づくりとその確実な実施は「マスト項目」

センター試験と大学独自の試験の両方を受ける受験生は、計画表づくりはマスト項目(しなければならないこと)です。したがって、少なくともすべての国公立大志望者は、計画表をつくらなければなりません。

進捗状況の把握と効率化と記憶の定着のため

計画表をつくることによって「進捗状況の把握」と「効率化」と「記憶の定着」の3つの効果が得られます。

センター試験対策では、自分がやりたい分野をその日の気分で選んで取り組む勉強法は無謀です。その方法では、ある分野の勉強がいつ終わり、いつから次の分野に取りかかることができるのかわからないからです。計画表をつくり、日々そのとおりに勉強することで、勉強がはかどっているのか難航しているのか停滞しているのかがわかります。はかどっている科目や分野は前倒しで終わらせて、浮いた時間を苦手分野の勉強にまわさなければなりません。

また、計画表をつくると、決めた期間内に終わらせる癖がつきます。この癖がないと効率的に学ぼうというモチベーションが生まれません。計画表をつくるとき、全科目全分野を整理することになるのですが、これが記憶の定着に役立ちます。ランダムに並べた事項を覚えるより、整理された事項を覚えたほうが、記憶に定着しやすいからです。

センター試験対策は「年単位」の取り組みなので計画表なしでは、進捗状況の把握も効率化も記憶の定着も成し遂げられません。それでは次に、計画表のつくり方を紹介します。

4月1日~8月31日

センター試験は2020年1月18、19日に行われるので、新高校3年生の対策期間はわずか9ヵ月半です。ここでは高校1、2年生の読者も想定して4月からの計画表を解説します。

4、5、6、7、8月の5ヵ月間は基礎と基本の獲得に努めましょう。高校3年生はこの間も新しいことを学ばなければなりませんが、それと基礎づくりは切り離して進める必要があります。

総復習、基礎知識の完全修得、基本問題の徹底に時間を費やしましょう。応用問題はあえて封印してください。そして過去問も、難易度チェック程度にとどめます。

例えば、高校3年生の4月段階で英語が苦手だったら、頻出単語の修得に取り組んでください。頻出単語が頭に入っていないと、文法や長文読解の勉強の効率が悪くなるからです。
同じことはすべての教科についていえます。基礎知識がないと、応用問題に取り組んでもいちいち調べなければならず、2時間3時間があっという間に過ぎてしまいます。

ただ「基礎・基本づくり」は「簡単な問題を大量に解くこと」ではありません。後者はまったく学力の向上に貢献しません。ひとつの教科で基礎と基本が身についたら、次の教科に進んでください。

9月1日~10月31日

夏休みまで基礎・基本づくりを徹底すると、「応用問題や難易度の高い問題や過去問を解きたい」という欲求が高まるはずです。9月に入ったら、その欲求を爆発させましょう。

問題集はレベルを上げたものを用意してください。また、参考書で難解に感じた部分を時間をかけて解読していきます。過去問も積極的にチャレンジしていってください。この段階に入ったら「熱中」しても大丈夫です。例えば、数学の1問に1時間2時間使っても大丈夫です。「あきらめず執拗に問題に食らいつく」忍耐力をこの期間に身につけてください。

この期間は2次試験対策にも取り組まなければなりません。大学ごとの赤本にチャレンジしていきます。科目によっては、そろそろセンター試験の過去問が簡単に感じられてくるはずです。そうなった科目は、思い切ってセンター試験対策を終了させます。

11月1日~12月31日

11月に入ったら、毎日、細かいテーマを決めてそれに取り組んでください。また、「3日間キャンペーン」を張ってもいいでしょう。その3日間は、例えば物理しか勉強しない日にするのです。

この時期になると、学力や偏差値を上げるのが難しくなってきます。しかし、ここで上げる学力と偏差値が合否を握るのです。「1点の差で当落がわかれる」ことを肝に銘じて、緊張して勉強していきましょう。大晦日については、あえて勉強を休んでもいいですし、あえて勉強をしてもいいでしょう。

翌年1月1日~センター試験前日

新年の1月1日は勉強しましょう。勉強以外のことは初詣のみにとどめ、平常心で参考書に取り組んでください。ただ1月1日からセンター試験前日までの勉強は、リラックスして進めます。記憶の定着のチェックと、忘れてしまったことの呼び起こしに注力してください。

センター試験対策はこの段階で仕上がっていなければなりません。国公立大2次対策やセンター試験を使わない私大対策に力を入れてください。

まとめ

センター試験の攻略は、段取りを踏めばそれほど難しいものではありません。この記事を2度以上読み、自分なりに「やること」を挙げていってください。計画表については、最初のころは計画通りに進まなくても気にしないでください。ただその場合、必ず計画表をつくり直してください。計画表通りに勉強ができないのは、「センター試験の全体」と「自分の学力」の両方または片方を把握できていないからです。それは致命傷になりかねません。

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