四谷学院と東進ハイスクールのどちらを選ぶべきか、迷う高校生や浪人生は多くいます。学力の状況や学習スタイル、サポートの必要度は一人ひとり異なるため、予備校選びに悩むのは自然なことです。

本記事では、四谷学院と東進ハイスクールの特徴・授業形式・料金・サポート体制まで徹底的に比較し、自分に合った学習環境を判断するためのポイントを詳しく紹介します。どちらに通うか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

四谷学院と東進ハイスクールの基本情報

自分に合った予備校・塾を選ぶには、初めに基本情報について整理することが大切です。運営規模や校舎数、教育方針、授業体系などの違いを把握することで、学習環境のイメージをつかめるようになります。

まずは、四谷学院と東進ハイスクールの概要について詳しく見ていきましょう。

四谷学院の特徴

四谷学院は全国規模で展開する大学受験予備校で、基礎固めに重点を置いた学習プログラムを提供しています。特徴として、「科目別能力別授業」と「55段階個別指導」を組み合わせたダブル教育により、理解度に応じて一から基礎を固められる点が挙げられます。

担当講師による質問対応や、受験コンサルタントによる進捗・戦略サポートが整っており、学習に不安を抱える受験生でも取り組みやすい体制が整備されています。

さらに、生徒の理解度を丁寧に把握しながら進める仕組みで、急ぎすぎて知識が定着しない状況を防ぎやすい点が強みといえるでしょう。

東進ハイスクールの特徴

東進ハイスクールは、全国に多数の校舎を展開する大手予備校で、一流講師による質の高い映像授業を中心とした学習スタイルを採用しています。

各分野で著名な講師が提供する映像授業を全国どこでも受講でき、効率的な学習を進めることが可能です。オンライン学習環境が整っているため、時間割の制約が少なく、自分の生活リズムに合わせて柔軟に取り組めます。

また、難関大学への合格実績が豊富なため、過去問や傾向データを元に構築された演習プログラムが整備されており、早い段階から志望校別対策に着手できる点も大きな魅力です。

授業形式の違い

予備校選びでは、授業形式が自分に合うかどうかが重要な判断材料です。

四谷学院は講師と直接対話できる対面中心のスタイルで、東進ハイスクールは映像授業を軸にした自立学習型のスタイルを実施しています。それぞれの特徴を理解することで、自分の学習タイプに合う方法を見つけやすくなるでしょう。

以下では、四谷学院と東進ハイスクールの授業形式の違いについて解説します。

四谷学院は「ダブル教育」で基礎から徹底する

四谷学院が採用している「ダブル教育」は、科目別能力別授業と55段階個別指導の両方を行う学習システムです。

科目別能力別授業では、同じ学力レベルの生徒が同一クラスで学ぶため、授業の進度に無理がなく、つまずきにくい環境が整います。さらに55段階個別指導では、基礎から段階的に課題をクリアしながら理解度を深め、身につけた知識を定着させる仕組みが設けられています。

これらを組み合わせることで、苦手分野を残したまま次のステップに進んでしまう状況を防ぎ、確実に学力を積み上げられます。リアルタイムで講師に質問しやすいため、疑問をその場で解消したい方に向いています。

また、講師が直接生徒の理解度を確認できるため、状況に応じた細かな学習アドバイスを受けられます。

東進は「映像授業」で自分のペースで学べる

東進ハイスクールは、有名講師の授業を映像でいつでも学べるスタイルが特徴です。基本的には校舎で受講しますが、在宅受講コースや事前の申請が認められた場合は、自宅で受講できるケースもあります。理解が浅い部分を重点的に学習でき、得意科目は先取りも可能です。

さらに東進ハイスクール独自の「高速学習」により、通常の1年分のカリキュラムを短期間で受講することもでき、志望校対策を早期に開始できます。

自分で計画的に学習を進められる受験生にとって、適した学習環境といえるでしょう。

東進ハイスクールの映像授業は、基本的には校舎で1回視聴する形式です。繰り返し視聴したい場合や自宅で受講したい場合は、在宅受講コースの登録や校舎への申請が必要になるため、自由に何度でも見返せるわけではありません。

一方、四谷学院ではクラス授業を映像でも無料で視聴でき、さらに自宅から何度でも見返せる仕組みが整っています。理解が不十分な箇所を繰り返し確認できるため、基礎固めを重視したい人にとって大きなメリットとなります。

サポート体制の違い

大学受験では、授業の質だけでなく、毎日のモチベーション管理や学習計画のサポートも欠かせません。そのため、自分に合ったサポート体制が整っているかどうかは、予備校選びの大きな判断材料になります。

ここからは、四谷学院と東進ハイスクールのサポート体制の違いについて、詳しく見ていきます。

四谷学院は「講師と受験コンサルタント」がサポートする

四谷学院では担任制ではなく、受験コンサルタントが生徒一人ひとりに寄り添い、学習計画や進路に関する相談を丁寧にサポートします。

また、科目別能力別授業と55段階個別指導の講師がそれぞれ学習面を支え、学習の定着を図ります。受験に関する悩みは受験コンサルタントが、学習内容に関する疑問は講師が担当するため、役割が明確で安心して学習を進められる体制です。

学習が遅れた場合の立て直しや、苦手科目の克服も細かくサポートしてもらえる環境となっています。さらに、細かい面談を通じて学習の方向性を見直しやすく、受験に向けた不安を軽減できる点も大きな魅力といえるでしょう。

東進ハイスクールは「担任制」でサポートする

東進ハイスクールでは、担任と担任助手がチームとして生徒を支援します。担任は長期的な学習計画や受験戦略を一緒に考え、担任助手は日々の進捗管理や校舎での学習フォローを行います。なお、担任助手は大学生のアルバイトが行っています。

定期的なチームミーティングやグループ面談を通じて、生徒同士が刺激を受けながら目標意識を保てる点も強みです。仲間と競い合いながらモチベーションを維持したい方に適しており、自主性を発揮しやすい環境が整備されています。

料金・費用面の違い

予備校・塾選びでは、費用が大きな判断基準になります。四谷学院と東進ハイスクールでは、学年やコース、受講する講座数によって料金が大きく変動します。

ここからは、四谷学院と東進ハイスクールの料金体系の違いについて見ていきましょう。

四谷学院の料金目安

四谷学院の授業料は、学年や受講コースによって大きく異なります。高校1～3年生、浪人生など学年別に案内が分かれており、受講する科目数やクラスの組み合わせによって費用が変わります。

例えば、「高2・高1生コース」では週あたりの受講単位数が増えると、20％の割引が適用されています。そのため、正確な料金を把握するには、入学前に校舎で詳細を確認しておくことが大切です。

詳細は校舎で案内されるため、自分に合う組み合わせを事前に相談しておくことが大切です。

東進ハイスクールの料金目安

東進ハイスクールの料金も、生徒が受講する講座数や組み合わせによって大きく変わります。通期講座ごとに受講料が設定されており、複数の講座を申し込む場合はその分の費用が加算されます。

どの講座をどれだけ受講するかによって総額が変わるため、受講計画を立てる際には事前に校舎で詳しい費用を確認しておくことが大切です。

四谷学院と東進はどのような人に向いているか

ここまで紹介した内容を踏まえると、四谷学院と東進ハイスクールは特徴が大きく異なることがわかります。学習タイプや性格、得意・不得意科目、自主性の有無によって、どちらが適しているかは異なります。

最後に、自分に合う学習環境を選ぶために、四谷学院と東進ハイスクールがどのような人に向いているのか見ていきましょう。

四谷学院が向いている人の特徴

四谷学院は、基礎学力に不安があり、一から学習を積み上げたい方に向いています。学習の土台を固めることを重視し、段階的に理解を深めていく設計のため、苦手分野が多い生徒でも取り組みやすい学習環境です。

また、一人では学習が続きにくい生徒や、学習ペースを管理してほしい方にも向いています。講師との対話の機会が多く、疑問をその場で解消しながら学習を進めたい生徒にとって、大きな魅力といえるでしょう。

さらに、受験コンサルタントが学習計画の立て方をサポートするため、学習の進め方に不安がある方でも安心して取り組めます。

東進ハイスクールが向いている人の特徴

東進ハイスクールは、自分のペースで効率良く学びたい方に向いています。映像授業により、得意科目は先取りし、苦手科目は重点的に学習するなど、柔軟かつ効率的な学習が可能です。

また、自主的に学習を進められるタイプの生徒や、モチベーション管理が得意な方にも向いています。難関大学を目指し、計画的に学習を進めたい受験生にとって、東進ハイスクールの高速学習は心強い手段となります。

自分自身で学習の進捗をコントロールしやすいため、明確な目標を持っている方との相性が良い学習環境といえるでしょう。

まとめ

四谷学院と東進ハイスクールは、教育方針や学習スタイルが大きく異なります。

四谷学院は対面中心で基礎固めに強みがあり、段階的に学力を積み上げたい方に適しています。一方で、東進ハイスクールは映像授業を軸にした自立学習型のスタイルで、自分のペースで効率良く学びたい方に向いています。

自分の学習タイプや志望校への距離感を踏まえて予備校を選ぶことが、合格への近道になります。四谷学院の校舎が通学圏内にある人は対面中心の手厚いサポートを受けられ、近くに予備校がない場合やスキマ時間を活用したい場合は、東進ハイスクールが選択肢に入るでしょう。

なお、四谷学院ではオンラインコースもあり、通信環境が整っている場所であればオンラインで授業を受けられます。「自宅近くに予備校がない」「通学は避けたい」といった方はぜひ検討してみてください。

ほかの予備校・塾の特徴も知りたい方は、「オススメ予備校一覧ページ」も参考にしてください。