模試の結果や成績を理由に、志望校の合格は無理と言われてしまい、目標を変えるべきか迷っている受験生もいるでしょう。しかし、志望校合格は決して不可能ではありません。努力と戦略次第で、下位判定から第一志望に合格した人も多く存在します。
本記事では、志望校の合格は無理と言われる理由や、それでも諦める必要がない理由、高望みをしても良い時期、そして逆転合格を実現するための学習戦略について詳しく解説します。
なぜ「志望校は無理」と言われるのか?
「志望校は無理」と言われる背景には、模試の結果やこれまでの学習状況が関係しています。ここでは、武田塾が実施した「下位判定から第一志望に合格した大学生の実態調査」などをもとに、その理由を紹介します。
出典:武田塾|下位判定から第一志望に合格した大学生の実態調査
模試の判定結果から判断
多くの受験生が受ける模試では、A~Eといった判定で合格可能性が示されます。特にC判定未満(D・E判定)の場合、合格の可能性が低いと周囲から見なされる傾向にあります。
実際に、武田塾の調査でも、E判定から合格を果たした受験生がいる一方で、C~E判定の時点では「無理だ」と言われたという声が多数あるようです。
過去の成績から判断
模試の判定だけでなく、これまでの定期テストや提出物、授業態度なども周囲の判断材料になります。成績が安定していなかったり、学習習慣が身についていなかったりする場合、担任の先生や保護者は「無理をせず、現実的な志望校を選んでほしい」と助言することがよくあります。
特に保護者は、子どもが不合格だったときの精神的ダメージを心配し、安全圏の大学を勧めがちです。
志望校は無理と言われたら諦めるべき?
判定や周囲の声にショックを受けるのは当然ですが、「無理」という言葉だけで夢を諦める必要はありません。ここでは、志望校を目指し続けるべき理由を解説します。
模試の判定結果がすべてではない
模試の判定は、あくまで「現時点での学力」に基づいたものです。つまり、そこからどれだけ努力するかによって、結果は大きく変わります。模試結果を参考にして弱点を把握し、勉強のやり方を見直せば、逆転は十分に可能です。
また、模試の判定にはさまざまな要素が含まれます。特定の教科が足を引っ張っていた場合、その1科目を強化するだけで全体の判定が変わるケースもあります。
やる気次第では逆転合格を目指せる
志望校に合格したいという強い意志があるなら、それをモチベーションに変え、努力を重ねることで逆転合格を狙えます。合格者の多くが「判定を見てやる気が出た」と語っているように、気持ちの切り替えが重要です。
また、独学での限界を感じる場合は、予備校や塾を活用して志望校対策に取り組むのも効果的です。学習計画の立て方や復習の方法など、専門的なサポートが受けられる点は大きなメリットとなるでしょう。
志望校は高望みして問題ない?
志望校のレベルを高く設定することに不安を感じる方もいるかもしれませんが、目標が高いことには多くのメリットがあります。
まず、明確な目標があることで日々の学習のモチベーションが向上します。「どうしてもこの大学に行きたい」という気持ちは、勉強を継続するための強い原動力になるでしょう。
また、高望みした結果として、最終的に志望校を変更したとしても、当初の努力が自己成長に結びつきます。受験期に自分を追い込んで努力した経験は、大学入学後や社会人になってからも役立つでしょう。
さらに、高望みをすることによって、自分自身の限界に挑戦する機会にもなります。「本当に行きたい」と思える志望校であれば、日々の努力に納得感を持ちやすく、途中で勉強を投げ出すリスクが減ります。
今の実力と志望校のレベルにどれくらい差があるのかを正しく把握し、具体的な対策を積み重ねれば、その差を埋めることは可能です。模試や過去問の分析、合格者の体験談をもとにした情報収集を行いながら、自分にとっての「挑戦の幅」を冷静に見極めましょう。
なお、以下の記事では、志望校を高望みした際に失敗するケースについて紹介しています。
気になる方は、ぜひご確認ください。
https://yobiko-guide.net/column/daigakujuken-takanozomi/
逆転合格を目指すための学習戦略
ここからは、志望校合格を実現するための具体的な学習戦略について紹介します。どのような方針で勉強を進めるべきか、ポイントを押さえていきましょう。
一日の勉強時間を決めて取り組む
逆転合格には、日々の継続的な努力が欠かせません。そのためには、まず一日のなかでどれだけ勉強時間を確保するかを明確にすることが大切です。
例えば、朝起きてから寝るまでのスケジュールを組み、勉強時間・休憩時間・食事・睡眠をあらかじめ決めておくと、生活リズムが整い、集中力も高まります。
このとき、「平日と休日のスケジュールに差をつけ過ぎない」ことも重要です。休日に長時間の勉強を詰め込もうとすると、逆に疲れて翌週の学習効率が下がってしまいます。無理なく続けられる計画を立てることで、学習のペースを保ちやすくなります。
過去問を徹底的に活用する
志望校合格に向けては、過去問の活用が極めて効果的です。問題の出題傾向や難易度を知ることで、具体的にどのような対策が必要か見えてきます。
過去問は単に解くだけでなく、間違えた問題の分析や復習を通じて、知識の定着を図ることが重要です。過去問演習を繰り返し行った受験生のなかには、D判定やE判定から逆転合格を果たした人も多数います。
なお、過去問演習をはじめる時期については、「基礎がある程度固まった段階」からが効果的です。基礎力が不十分なまま過去問を解いても、理解不足で焦りや不安が募るだけになってしまうため、まずは苦手単元の克服を優先させましょう。
参考書は買い過ぎない
逆転合格を目指す受験生が陥りがちな失敗が、「参考書の買い過ぎ」です。あれもこれもと手を出してしまうと、どれも中途半端に終わってしまう可能性があります。
参考書は「1科目につき1冊」を目安に、繰り返し使うことで理解を深めましょう。重要なのは、1冊を完璧に仕上げることです。複数の参考書を使う場合は、事前に進捗管理や復習スケジュールをきちんと設計する必要があります。
また、参考書選びは「レベル」と「自分の性格」に合っているかを基準にしましょう。解説が丁寧なものを好む人もいれば、演習量の多い問題集のほうが力を伸ばせる人もいます。購入前に中身を確認し、自分が最後まで使い切れるかを見極めることがポイントです。
まとめ
志望校の合格は無理と言われたとしても、それを理由に夢を諦める必要はありません。むしろ、その言葉を原動力に変えて努力を重ねれば、逆転合格を実現できる可能性は十分にあります。
ただし、逆転合格を実現するには、日々の勉強に真剣に取り組み、効率良く戦略的に学習することが欠かせません。周囲の大人とも相談しながら、自分にとって最適な方法を見つけることが重要です。
効率的に学習を進めたいのであれば、予備校や塾の利用も選択肢の一つです。専門家によるサポートを受けることで、志望校合格への道筋がより明確になるでしょう。
塾や予備校を探している方は、「オススメ予備校一覧ページ」で自分に合った学習環境を見つけてみてください。