受験関連コラム

【大学受験生必見】現代文の漢字って必要?いつ、どう勉強すればいいの?

志望校を目指して受験勉強に励んでいる皆さんの中には、「現代文で得点するためにわざわざ漢字を勉強しなければならないの?」「漢字の勉強の範囲が広すぎる」「漢字をどう勉強すればよいかわからない」といった悩みがある方もいるでしょう。

ここでは、こういう疑問や不安を抱えた受験生に向けて、「漢字の勉強が必要なのか」「漢字の勉強をするならいつ、どんなかたちがおすすめなのか」「漢字を効率的に勉強する方法は何か」などについて紹介します。

漢字の勉強をすべきかどうかは、皆さんの状況によって変わります。この記事を参考に、皆さんにとってよりよい選択をしてください。

そもそも漢字の勉強ってしなければならないの?

漢字の勉強は、それなりに時間がかかりますし、それが必ずしも得点につながらないこともあります。そのため、以下のように考えている受験生も多いのではないでしょうか。

・漢字の勉強といってもあまりに範囲が広くてやる気がおきない
・時間を費やしてもその成果を実感できるとは思えない
・そもそも漢字の勉強ってしなければならないの?

皆さんの疑問はごもっともです。得点できたとしても10点程度なら勉強しないと考える人も多いでしょう。しかし、大学受験では、1点、2点の差に泣く人が多数です。また、漢字を問う設問以外で漢字の間違いが原因で減点されるケースもあります。

ちょっとしたミスで減点され、不合格になる可能性を考えると、「現代文の漢字」のためだけでなく、「志望校の合格」のために漢字の勉強をするのがよいでしょう。

高1生・高2生なら漢字の勉強は必須

今あなたが高1生、高2生なら漢字の勉強をする時間は、たっぷりあるため、漢字対策は必須といえるでしょう。志望校の過去問を見ると、さほど漢字の出題がないし……と思っている場合でも、志望校が変わる可能性があります。また、志望校の出題傾向が変わる可能性も否定できません。

漢字の勉強を早い段階である程度しておけば、こういった変更に際しても柔軟に対応できます。大学受験まで、ある程度の時間がある時期だからこそ、「1点、2点の差が合否を分ける」「対策さえすれば点数がとれる設問を捨てる残念さ」といったことを充分に理解し、漢字と向き合う覚悟をしておくべきです。

大学入学共通テストで高得点を目指すなら漢字の勉強は必須

大学入学共通テストを使っての難関私立大学合格を目指す、有名国公立大学を目指す、そうした場合は、大学入学共通テストで8~9割は点数をとらなければなりません。大学入学共通テストでも、センター試験と同様、漢字の設問は5問で各2点。

つまり、国語200点中の10点が漢字というわけです。大学入学共通テストでの高得点を狙うなら、この10点をむざむざ落とすわけにはいきません。そのため、漢字対策は必須といえるでしょう。

志望校の過去問で漢字の出題率・配点が高ければ必須

漢字の出題率は、大学によってさまざまです。そのため、志望校が決まった段階で過去問から漢字の出題率や配点を分析し、その出題傾向を知っておくことが重要です。有名大学には、漢字そのものを問う設問が少ない傾向です。

もし、志望校で漢字の設問・配点が少ない、漢字以外で十分な点数がとれると判断できる、そうした場合は、漢字に時間をかける必要はありません。反対に、「志望校の過去問で漢字にある程度配点がある」「模試や過去問での漢字のミスが目立つ」「国語が苦手で他の設問での得点が期待できない」といった場合は、漢字対策をしておくのがおすすめです。

大学受験用の漢字はいつ、どう勉強すればいい?

受験までにまだ時間があったり、過去問の出題傾向で漢字に重きが置かれていたりする場合は、漢字対策が必要です。では、具体的にどう勉強していけばよいのでしょうか。ここでは、漢字対策の具体的な方法を紹介します。漢字対策は、早めに始めるにこしたことはありません。

できるなら、高2生の秋ごろまでに漢字の勉強を終わらせるようなスケジュールを立て、その後は他の勉強に費やすようにしましょう。

スキマ時間を利用してなるべく早めに勉強を始める

得点の底上げのために漢字の勉強が必須とはいっても、高3生にもなって漢字対策に没頭する時間は残されていません。そのため、漢字の勉強はできるだけ早くから始めるのが大切です。

高1生・高2生のうちなら少し余裕があるため、漢字検定2級などを目標に勉強をするのがよいでしょう。漢字検定用の問題集で漢字力を上げておけば、受験勉強にもなります。「小論文や他の科目での解答で漢字を間違えて減点される」といったもったいない事態にも陥りにくくなるでしょう。

高3生の場合は、5分、10分のスキマ時間を活用する必要があります。通学途中に模試や問題集などで間違えた漢字を見直したり、他の教科の勉強に飽きたときの気分転換に漢字を書いてみたりするなど、工夫をしてみましょう。

志望校の過去問・模試で出題された漢字は必ずチェックする

「覚えるべき漢字が多すぎてどうすればよいかわからない」という人の第1段階は、自分が受けた模試や志望校の過去問で出た漢字を必ず覚えるということ。模試や過去問で出る漢字は、入試本番で出される可能性が高い頻出漢字です。間違えてしまった漢字を書き出し、すぐ見直せるようにしておきましょう。

できれば、ノートを1冊用意しておくのがおすすめです。日々の積み重ねで、自分の弱点もわかるようになります。漢字の基礎力を上げる意味でも、非常に有効ですので、ぜひ試してください。

覚えた漢字を言葉として使いこなせるように意識する

さらに、覚えた漢字を自分の言葉として使いこなせるよう意識することも大切です。どういう意味の言葉なのか、自分で説明できるようにしておきましょう。どのような文脈の中で使う言葉なのかについても理解しておけば、自分の知識にすることができます。

読んだり書いたりすれば漢字を覚えたと思いがちですが、漢字はその意味を知って使いこなせてこそ知識として定着します。生活の中で漢字を活かせるよう、漢字と向き合う姿勢を心がけましょう。

漢字の勉強を始めるならこの方法!

今から漢字を勉強しようという意欲が湧いた人は、効率のよい漢字の勉強法をここで確認しましょう。

これぞという漢字の参考書・問題集を選び出す

まずは、これぞという漢字の参考書・問題集をどれか1冊選んでください。このとき、欲張って何冊も用意しても、なかなか終わらせることができず、意欲を失う可能性があります。まずは、自分が勉強しやすいもの1冊だけ選ぶというのがポイントです。

この問題集で出てきた言葉は、その意味まで含めてすべて覚えるつもりで取り組めば、語彙力もアップします。現代文の読解にも役立つでしょう。

一度すべての問題を解き、間違えたものにチェックをつける

次に、一度すべての問題を解いてみましょう。ここで正解が多くなくても、落ち込む必要はありません。重要なのは、実際に書いて、間違えた問題に自分なりのチェックマークをつけておくことです。

頭の中で思い描くのと、書くのとでは大きく意味合いが異なります。「思い込みで横線を1本多く書いていた」といったミスにも、ここで気づけるように、答え合わせの際は注意しておきましょう。

間違えたものだけを解きなおし、記憶しているかどうかを再度チェックする

さらに、間違えてチェックしたものだけを再度解きなおします。最初に正解したものを何度も繰り返し解く必要はありません。2度目でも間違えたものは、再度チェックを。3度目は、「チェックが2つついたものだけを解く」といった具合で、覚えにくい漢字を何度も確かめていくことで、記憶を定着させます。

まとめ

「勉強すべき範囲が広大なわりに、配点が少なくてなかなかやる気が出ない」という人も多い漢字ですが、高1生・高2生ならぜひ勉強すべきです。「漢字の勉強と語彙力アップを狙う」「漢字検定を受験する」といった目標を立てれば、やる気も増します。

大学受験では、漢字の得点が合否に直結する可能性もあります。知っていれば得点できるわけですから、スキマ時間を使って毎日少しずつでも勉強していくべきでしょう。ただし、問題集を何冊もやりこもうとしたり、多くの時間を費やしたりする必要はありません。

現代文の勉強のついでに知らない言葉を覚えたり、言葉の成り立ちを少し調べたりするだけでも、漢字の勉強につながります。漢字の勉強は毎日少しずつ進めていけば問題ありません。欲張りすぎないことがポイントです。

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