どの大学を狙っている? 予備校比較に役立つポジショニングマップ

目標とする大学の合格を目指すには、それぞれの大学入試の特性を把握して有効な授業を行い、さらには合格実績を上げている予備校を選ぶのが一番です。ここでは、難関大学〜中堅大学、また国立と私立に分けた傾向をご紹介します。自分に合った予備校を探すための、ひとつの指標としてみてください。

難関国立大学では

一般的に難関国立大学と呼ばれる主な大学には、以下の大学が該当します。

・東京大学
・京都大学
・一橋大学
・東京工業大学 …など

また、受験生なら一度は「旧帝国大学(旧帝大)」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。一般的に最難関の国立大学と呼ばれる大学のことで、以下の大学などが該当します。

・北海道大学
・東北大学
・名古屋大学
・大阪大学
・神戸大学
・九州大学

【難関国立大学の受験概要】

国立大学の場合、1次試験的役割を果たす「大学入試センター試験(2021年度以降は、大学入試共通テスト)」の得点と、大学ごとに実施される「個別学力検査(通称:2次試験)」の得点の合計で合否が判定されます。
センター試験はおおむね1月中旬頃行われ、「国語」「地理歴史」「公民」「数学」「理科」「外国語」の6教科30科目が出題されます。国立大学では、センター試験に5教科以上を課す学部の割合が8割以上で、合格するには5教科でまんべんなく高得点を得る学力を身につけていなければいけません。
次に行われる2次試験(個別学力検査)では、一般的には2~3教科が課されますが、東京大学、京都大学、一橋大学、名古屋大学、九州大学など一部では4教科を課す学部もあります。
合否はセンター試験と2次試験の合計点数で決まりますが、どちらの点を重視するのかの比率は大学によって異なります。

【難関国立大学の受験対策】

難関国立大学を目指す人は、まずセンター試験で5教科7科目を勉強しなければなりません。私立大学の受験生よりも多くの教科で高いレベルの学力を身につけないとならず、学習時間の確保のため、いかに早く受験勉強をスタートさせるかが重要になってきます。
また大学によって出題傾向や配点が異なるため、そういった情報も収集・分析し、授業に展開できる大手予備校は難関国立大学に強いと言えるでしょう。

難関私立大学では

一般的に難関私立大学と呼ばれる主な大学には、以下の大学が該当します。

・早稲田大学
・慶應義塾大学
・上智大学
・ICU
・同志社大学
・立命館大学 …など

【難関私立大学の受験概要】

私立大学の場合、従来大学独自の3教科型の入試が主なものでした。最近ではほとんどの大学に複数の受験方式が存在します。従来の3教科型に加え、センター試験を利用した入試方法(センター試験のみと、センター試験と個別試験の総合判定)や、2教科だけで受験できる方式などがあります。
特にセンター試験利用入試は、私立大の8割以上の大学で行われているメジャーな方式で、センター試験の成績によって合否判定が行われます。

【難関私立大学の受験対策】

難関私立大学になると、どの教科も難易度が相当高くなるため、教科書レベルを超えた学習が必要となってきます。国立大学に比べて受験科目数が少ないということがありますが、センター試験レベル以上の実力が求められます。例えば英語ならば、覚えなくてはいけない単語数は早慶上理で約2200語、センター試験レベルで約1700語が必要になると言われています。
そのため難関私立大学にチャレンジする人には、集団授業ではなく、科目専門のプロが在籍する単科制予備校が向いていると言えるでしょう。

地方国立大学では

一般的に地方国立大学と呼ばれる主な大学には、以下の大学が該当します。国立大学は各都道府県に1つ以上あり、中には「旧帝国大学(旧帝大)」の大学も含まれます。

・筑波大学
・お茶の水女子大学
・広島大学
・千葉大学
・新潟大学
・岡山大学
・愛媛大学 …など

【地方国立大学の受験概要】

地方に設置された国立大学に進学する人は、地元の高校から進学する人が多い傾向にあります。私立大学と比べて学費が安く、地元の就職にも有利と行ったメリットがあります。
難関国立大学と同じ国立大学ですので、1次試験的役割を果たす「大学入試センター試験(2021年度以降は、大学入試共通テスト)」の得点と、大学ごとに実施される「個別学力検査(通称:2次試験)」の得点の合計で合否が判定されます。

【地方国立大学の受験対策】

難関国立大学と比べて受験勉強がハイレベルではないものの、センター試験のために5教科7科目をまんべんなく勉強する必要があります。また2次試験ではセンター試験以上の成績を狙うと合格率も高まるでしょう。
5教科7科目全体の成績を高めるためには、苦手な科目を克服し基礎をしっかり固める学習方法を取り入れている予備校がおすすめです。

中堅私立大学では

一般的に中堅私立大学と呼ばれる主な大学には、以下の大学が該当します。

・明治大学
・青山学院大学
・立教大学
・中央大学
・法政大学
・関西大学
・関西学院大学 …など

【中堅私立大学の受験概要】

中堅私立大学でも、ほとんどの大学に複数の受験方式が存在します。従来の3教科型に加え、センター試験を利用した入試方法(センター試験のみと、センター試験と個別試験の総合判定)や、2教科だけで受験できる方式などがあります。

【中堅私立大学の受験対策】

中堅私立大学は偏差値が60程度と考えられていますが、2016年から始まった「入学定員の厳格化」により、難関私立大学が合格者を絞り込み、それによって難関私立大学以下の合格難易度が上がるという現象が起きています。さらに厳しい大学入試が続いて浪人生が増えたため、ライバルも増加しています。
中堅私立大学にチャレンジする人には、集団授業ではなく、科目専門のプロが在籍する単科制予備校で、通年よりレベルを上げた学力を身につけると良いでしょう。