浪人生になると、「次こそは合格しないといけない」「もっと勉強しないといけない」といった焦りを感じ、睡眠時間を削ってでも勉強を続けようと考える方もいるでしょう。しかし、睡眠時間を極端に減らすと、学習効率が下がってしまう可能性があります。
この記事では、受験生にとって適切な睡眠時間の目安や、睡眠不足が学習にもたらす影響について解説します。また、効率的な勉強を行うコツも紹介するため、気になる方はぜひ参考にしてください。
浪人生にとっての適切な睡眠時間は、6~8時間が一般的な目安です。たとえば、朝8時に勉強を始める場合は、遅くとも夜23時には就寝する必要があります。具体的なスケジュール例は、以下の通りです。
8:00 | 起床 |
9:00~12:00 | 基礎科目の学習 |
13:00~18:00 | 演習や過去問対策 |
19:00~22:00 | 復習と暗記 |
23:00 | 就寝 |
このように計画を立てると、学習の質を保ちながら健康管理もしやすくなります。無理に睡眠時間を削るのではなく、生活リズムを整えながら、効率的に学習を進めることが重要です。
なお、睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があり、これらが約90分ごとに交互に繰り返されます。
ノンレム睡眠は、深い眠りの状態の睡眠のことです。脳を休めて記憶を整理する役割を持ち、成長ホルモンの分泌によって体の回復が促されます。入眠後の最初の90分が最も深い眠りであり、この時間に質のよい睡眠をとることが重要です。
一方で、レム睡眠は浅い眠りの状態の睡眠であり、この間に記憶の定着や整理が行われます。学習効果を高めるには、ノンレム睡眠とレム睡眠のバランスを保ち、質の高い睡眠をとることが大切です。
睡眠不足がもたらす影響とは?
浪人中は「来年こそは合格しよう」と一生懸命勉強に取り組む方が多いですが、勉強に熱心になりすぎるがあまり、睡眠不足に陥るケースも少なくありません。睡眠不足のまま勉強を行っても、記憶として定着しにくいでしょう。
ここでは、睡眠不足がどのような影響をもたらすのかを紹介します。
学習効率が下がってしまう
睡眠不足は、思考力や記憶力、集中力の低下を引き起こし、学習効率を大きく下げてしまいます。勉強した内容を定着させるには、脳をしっかりと休ませることが必要です。
また、睡眠には日中の学習や活動で使った体力を回復する役割もあります。しかし、睡眠不足になると疲労が抜けず、勉強中に眠くなってしまい、集中力が欠けてしまうでしょう。さらに、睡眠不足が続くと免疫力が低下し、体調を崩す可能性が高まります。
こうした状態では集中力を維持しにくくなり、結果的に学習効率が下がってしまうでしょう。
モチベーションが低下してしまう
睡眠不足が続くと不安や混乱、焦り、苛立ちなどの感情が生じやすくなり、抑うつの傾向が高まるといわれています。精神的なバランスが崩れると、勉強へのモチベーションが低下してしまうでしょう。
また、十分な睡眠をとらないと、物事を前向きに捉える力も弱まり、少しの失敗でも強いストレスを感じるようになります。このような状態が積み重なると、「頑張っても意味がない」と思うようになり、質のよい学習を継続することが難しくなるかもしれません。
勉強の成果を最大限に発揮するには、学習時間の確保だけでなく、適度な休息も必要です。規則正しい生活と十分な睡眠によって心身の健康が保たれ、結果的に学習効率が高まります。
浪人生は睡眠不足に陥りやすい?
浪人生は、学校のように決められた時間に授業があるわけではないため、自分でスケジュールを管理しなければなりません。そのため、起床時間や勉強時間が不規則になりやすく、生活リズムが崩れることで、睡眠不足に陥りやすくなってしまいます。
自由に使える時間が多いと、つい夜更かしをしてしまいがちです。しかし、夜型の生活が続くと寝つきが悪くなり、翌日の勉強にも影響が出てしまいます。
また、勉強に集中するあまり「もう少しだけ」と睡眠時間を削ってしまう方もいますが、かえって勉強の成果が出にくくなってしまいます。
睡眠の質を下げるNG行動3選
せっかく睡眠時間を確保できても、睡眠前の過ごし方によっては、睡眠の質が下がってしまうリスクがあります。ここでは、睡眠前のNG行動を3つ紹介します。
就寝直前までスマホを使用する
就寝直前までのスマホの使用は、睡眠の質を低下させる原因の1つです。人間の体では、メラトニンというホルモンが分泌されると、自然な眠気を感じる仕組みが備わっています。しかし、スマホの明るい光(ブルーライト)を浴びると、メラトニンの分泌が阻害され、寝つきが悪くなってしまいます。
就寝直前にSNSや動画を見ると、メラトニンの分泌が阻害されるため、避けるようにしましょう。質のよい睡眠をとるためにも、就寝の1時間前にはスマホの使用を控えるようにしてください。
就寝時間前にカフェインをとる
カフェインには強い覚醒作用があり、就寝時間前に摂取すると睡眠の質を低下させる原因となります。特に、コーヒーやエナジードリンクには多くのカフェインが含まれており、摂取すると脳が活性化してしまいます。
カフェインの効果は、約4時間持続するといわれています。そのため、就寝の4時間前までにはカフェインを含む飲み物を控えるようにしてください。
眠気を感じた際には、カフェイン入りの飲み物ではなく、白湯やノンカフェインのハーブティーなどを選ぶようにしましょう。このような飲み物を飲むことで、リラックスした状態となり、眠気を催しやすくなります。
就寝時間前に食事をとる
食後に眠気を感じる人もいますが、これは「レプチン」というホルモンの影響によるものです。レプチンが働いた状態で眠ってしまうと、睡眠の質が浅くなりやすく、睡眠不足に陥りやすくなります。
特に、脂っこい食事や消化に時間がかかるものには注意が必要です。これらを就寝時間前に摂取すると、胃腸が活発に働き続けるため、体が完全に休まらず、深い眠りにつきにくくなります。
これらの理由から、質のよい睡眠をとるには、就寝の3時間前までに食事を済ませるのが理想です。どうしてもお腹が空いてしまう場合は、消化のよいうどんやおかゆなどの食べ物を選ぶようにしましょう。
浪人生におすすめの効率的な学習方法
学習効率を高めるには、適度な休息をとりながら勉強を進めることが大切です。具体的には、1~2時間おきに10分ほどの仮眠をとって脳をリフレッシュさせると、集中力を維持しやすいでしょう。
また、机にうつ伏せになったり、椅子にもたれかかったりして目を閉じるだけでも疲労回復の効果が期待できます。
また、学習内容の組み合わせにも工夫が必要です。たとえば、就寝の1~2時間前に英単語などの暗記科目を学習し、起床後は国語や数学といった思考力を使う科目を学習すると、記憶の定着を促しやすくなります。脳は睡眠中に情報を整理し、記憶を定着させる働きをするため、就寝前の暗記学習は効果的です。
一方で、就寝時間を削って勉強するのは非効率なので、避けるようにしてください。先述した通り、睡眠不足になると記憶の定着率が下がってしまいます。勉強時間を多く確保することは大切ですが、十分な睡眠と休憩をとりながら効率よく学習を進めることが、志望校合格への近道となるでしょう。
まとめ
浪人生は、自由に使える時間が増える反面で生活リズムが乱れやすく、睡眠不足に陥りやすい傾向があります。効率的な学習を行うには、1日6~8時間の睡眠を確保し、規則正しい生活を送ることが大切です。就寝前のスマホの使用やカフェインの摂取は、睡眠の質を下げる原因になるため、できる限り控えましょう。