受験関連コラム

コロナ禍の大学受験、どんな悩みがある?対応策もご紹介

コロナ禍で大学受験生を取り巻く環境が激変していることに伴い、例年よりも受験への悩みを抱える受験生が増えている傾向です。この記事では、多くの受験生が抱える悩みを紹介しながら、それらの悩みへの対処法もアドバイスします。

悩み1:学習の遅れ

コロナ禍において受験生が悩むことの筆頭格が「学習の遅れ」です。

授業の進行が遅れることへの悩み

学習の遅れを招く最大の原因は、授業の進行に遅れが生じていることです。実際に、臨時休校やオンライン授業などで教育現場に混乱が生じ、授業の進行が大幅に遅れている学校もあります。コロナの影響で平常時とは異なる状況下のため、「受験本番に間に合わない」などと悩む受験生も少なくないようです。

慣れないオンライン授業で授業内容が理解しにくい

オンライン授業は、大半の学校で未知の経験であり、学校側も手探りで授業を進めている傾向です。そういった背景も、生徒が授業内容を理解しにくい大きな要因となっています。また、学校のオンライン授業への順応性によって授業の進行にも大きな格差が生じていることで、悩む受験生も少なくありません。

オンラインだと授業時間外の質問や受験の相談が難しい

オンライン授業は、授業時間外に生徒が教師への質問や受験の相談を行うのが難しい点がデメリットです毎日学校に通っていれば、授業時間外に生徒が気軽に教師への質問や相談ができます。しかし、オンライン授業だと生徒が教師と話せる時間が非常に限られるため、質問や相談が思うようにできないことに、悩む受験生も少なくありません。

夏休みの短縮で自習時間が十分に取れない

多くの学校では、たび重なる休校で夏休みが大幅に短縮されています。そのあおりを受けて、受験に向けた基礎固めや弱点補強などの自習時間が十分に取れないことに悩む受験生も少なくありません。このように、コロナ禍中の受験生は過去の受験生が誰も経験しなかったような異常事態に直面していることが、受験生の悩みをより深くしている一面があります。

悩み2:模試が受けられない

受験生の現在の実力を図るうえで極めて重要な模試が、ほとんど受けられない状況に悩む受験生も多い傾向です。多くの模試は、受験生が通う高校や予備校で行われますが、学校の休校や予備校の閉鎖で模試が実施しづらい状況が続いています。その他の会場で行われる模試についても同じで、模試を実施する回数自体が激減しているのが現状です。

大学受験は、全国の受験生と勝負する形となるため、全国の受験生の中で自分がどのレベルにあるかを客観的に見る必要があります。それができる絶好の機会が模試ですが、その機会が少ない状況下では受験生が現在のレベルを図る機会がほとんどありません。そのため、「今後の受験勉強をどのように進めていいかわからない」などと悩む受験生が増えています。

悩み3:学校見学ができない

学校選びの参考となる絶好の機会がオープンキャンパスなどの学校見学です。しかし、コロナ禍がその機会を奪ってしまい受験生の悩みを大きくしています。

オープンキャンパスの中止で大学選びに支障が生じる

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの大学でオープンキャンパスの中止を余儀なくされています。そのため、受験生が大学を見学する機会が失われ、大学選びに大きな悪影響が生じています。

移動の制限で受験会場の下見ができない

コロナ禍で長期間にわたり多くの人たちの移動が制限されているため、受験生も受験を希望する大学や受験会場の下見ができない状態です。特に、地方の受験生は志望大学の所在地すら自分で確認できない状況が続いています。そのため、結果的にキャンパスの雰囲気がつかみやすい地元の大学への進路変更を検討するケースも出てきています。

悩み4:コロナへの感染の不安

受験生の中には、受験に対する不安だけでなく新型コロナウイルス感染への不安や恐怖による悩みを抱いている人も多くいます。

学校・予備校・模試会場などで感染することへの不安

たくさんの人が一つの部屋に集まる学校や塾、予備校、模試会場は感染者のクラスターが非常に発生しやすい環境です。そのような場所で、実際にクラスターが発生して自らも感染してしまったケースも続出しています。なかには、後遺症で受験勉強どころではなくなった受験生もいるでしょう。感染への不安から、受験する大学変更を検討する受験生もいるようです。

感染への不安から受験大学の変更を検討

具体的には、受験生が以下のような進路変更を行うケースが出ています。

・志望校を地元で受験できる大学に絞る
・自宅通学が可能な大学を志望校にする

これらの進路変更の背景には、大学の休校による家計へのダメージや大学における学習環境の低下など、さまざまな要因があるようです。

悩み5:非日常が続き精神的に安定しない

コロナ禍によって非日常の日々が続いているため、精神的に安定しない状態の受験生も少なくありません。例えば、以下のような形で顕在化している傾向です。

休校でルーティンが崩れてやる気が大きく下がる

コロナ禍で学校生活を中心とした生活のルーティンが大きく崩れてしまった受験生が多いため、勉強へのやる気が大きく下がったことに悩む受験生もいます。

友人などと話す機会が激減して受験へのモチベーションが下がる

コロナ前は、友だちや教師、塾のスタッフといった他人と話す機会を持つことができました。しかし、コミュニケーションが希薄な中、受験へのモチベーションを保てない受験生もいるようです。

自分の勉強方法に不安や迷いが生じる

コロナ禍で他人と接する機会が激減すると同時に、受験の情報交換や相談の機会も大きく減少しています。そのため、個々の判断で受験勉強の方針を定める必要に迫られている人も少なくありません。自分の勉強方法が正しいかどうかの判断がつかず、自力で受験勉強を進めることに不安や迷いを感じる受験生もいます。

漠然とした不安から勉強に集中できない

コロナ禍による非日常の日々は多くの人の心に漠然とした不安をもたらしています。それは、受験生も例外ではありません。漠然とした不安が原因で勉強に集中できず、予定よりも受験勉強が進まないことに悩む受験生もいます。

受験生は、平常時の状況でもなにかと悩みを抱えがちです。ましてやコロナ禍では、受験生の精神状態がますます不安定になってもおかしくないでしょう。

コロナ禍でも大学受験生がやるべき受験準備は平常時と同じ

コロナ禍でも大学受験生がやるべき受験準備は、平常時とあまり変わりません。言い換えれば状況の変化への対策を行い、平常心を保ちながら受験準備ができる人が受験に勝つと言えるでしょう。ここでは、具体的な対応策を5つ紹介します。

健康管理をしっかりと行う

いかなる場合も、健康管理をしっかりと行うことは受験生の基本です。 健康な状態であることは、集中力と学習効果に直結します。適切な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動など、健康的な生活習慣を身につけることで、脳の働きを最適化し、学習における能力を向上させることができます。 受験はストレスの多い期間です。健康な状態を保つことで、ストレスへの対処能力が高まり、メンタルヘルスのバランスを保つことができます。適切な休息やリラクゼーションの時間を確保し、ストレスを軽減することが重要です。

また、健康な状態であることは、免疫力を強化することにもつながります。バランスの取れた食事や適度な運動によって免疫システムが正常に機能し、病気に対する抵抗力が高まります。体調を崩すことなく、受験勉強に集中できるでしょう。 心身ともに良好な状態を保ってこそ、受験本番でもベストの力を出しきることが期待できます。

生活リズムを整えると受験勉強がはかどる

生活リズムの乱れは、心身の不調を生み、ひいては受験勉強に遅れを生じさせます。 生活リズムを整えることで、学習効率が向上します。一定の時間に起床し、予定通りに食事を摂り、定期的な休憩や運動を取り入れることで、脳と体が安定した状態で学習に取り組むことができます。特に不規則な生活リズムはストレスを引き起こす要因の一つです。一定のルーティンや規則正しい生活を実践することで、ストレスを軽減し、メンタルヘルスの維持にもつながります。

また、生活リズムを整えることで疲労回復や体調管理がしやすくなるため、不調蓄積を防することができます。 極力コロナ前と同じような形で生活リズムを整えましょう。

受験情報の収集はオンライン上でもできる

受験情報の収集は、オンライン上でもできます。大学や大手予備校などは、多くの受験情報を発信しているため、まずはオンラインで受験情報を集めてみましょう。

受験の形態や受験スケジュールの把握も大事

コロナ禍で受験の内容や、受験スケジュールが例年と異なる大学が出てきています。そのことも念頭において、早めに正しい受験スケジュールを把握しておきましょう。

自宅学習を中心とした学習スケジュールを組む

ステイホームの時間が長い状況下では、自宅学習を中心とする学習スケジュールを組む必要があります。その際は、自宅でも勉強がスムーズに進む工夫を行い、受験へのモチベーションを保てる形にすることが大切です。

これらの5つの対応策を意識することで受験への悩みが軽減され、より一層平常心に近い状態で受験の準備ができるでしょう。

保護者による大学受験生のサポートは例年よりも手厚く

最後に、受験生の保護者へのアドバイスも付け加えておきます。未熟なところも多い大学受験生は、親が思っている以上にダメージを受けている可能性があることを忘れてはいけません。もし、親が不用意に動揺してしまえば、わが子にも不安な気持ちが伝わってしまい、最悪の結果を招いてしまう可能性もあります。

そのような事態を防ぐためにも親はどっしりと構えて、子どもに自らの動揺を見せず、体調管理など自分ができるところでこまめにサポートしてあげましょう。陰ながらサポートすることで子どもが冷静さを取り戻して、受験に前向きな気持ちになるのではないでしょうか。

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