【大学受験】面接はこう乗り切ろう

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大学や学部によっては、入試に面接を課しています。多くの受験生は、面接を苦手としています。それは、小学校、中学校、高校を通じて、面接の訓練を受けてこなかったからです。しかし、大学入試の面接は、しっかり訓練すれば恐れる必要はありません。面接のコツを紹介します。

面接の種類は多種多様

面接とは、大学側の人と受験生が同じ部屋に入って会話をする試験です。大学側の人とは、教授や准教授のことで面接官といいます。会話は、面接官が受験生に質問をして、受験生がそれに答える形式で行われます。ただ、面接官から受験生に「何か質問はありませんか」と聞かれることもあります。

面接の形式には、個人面接と集団面接があります。個人面接は、2~3人の面接官と受験生1人で行います。受験生は1人で2~3人の教授や准教授の質問を受けることになります。集団面接は、2~3人の面接官と受験生2~5人程度で行います。面接官はすべての受験生に同じ質問をすることもありますが、受験生ごとに違う質問をすることもあります。

面接に似た試験に、討論と口頭試問があります。討論は、受験生5~10人がグループになって、テーマが与えられます。そのテーマについてグループで話し合い、答えを出します。
大学入試の討論では、答えより、その答えに到達するまでの過程が重視されます。受験生が討論しているとき、面接官がそばにいて様子をチェックしています。

議論をリードしているか、自分の意見を言えているか、他人の意見を考慮しているか、他人の意見をさえぎっていないか、全員の意見を整理する力があるか、といったことをみています。

口頭試問は、面接という形態はとっていますが、筆記試験のように学問の知識が問われます。例えば、面接官から問題が出され、受験生がその解答の過程を黒板に書きながら面接官に説明する、という口頭試問もあります。また、面接官と受験生が議論する形態もあります。

大学はどのように評価するのか

大学は面接で、受験生の何をみるのでしょうか。そして、受験生の回答を、どのように評価するのでしょうか。大学が知りたいのは、受験生の学習意欲、探求心、人格、人間性、発言力、受容力、コミュニケーション力などです。これらは筆記試験の解答から推測できないものです。だからこそ、面接という時間と手間がかかる試験を行うわけです。

面接の評価は、点数式や段階評価があります。点数式は、面接官が採点表を持ち、受験生の回答から「学習意欲3点、探求心3点、発言力2点」といったように点数をつけていきます。段階評価はS(特別によい)、A(とてもよい)、B(よい)、C(普通)、D(劣る)といったように評価します。

根本的な話

大学受験における面接の根本的な話をします。「面接」や「面接官と会話する」「人間性をみる」と聞くと、その場の雰囲気で乗り切れそうな気がするかもしれませんが、そのような甘い気持ちは、確実に面接官に見抜かれるでしょう。

面接も大学入試の受験科目のひとつです。例えば、英語は、英単語や文法や構文を理解していないと得点に結びつけることはできません。それと同じように面接でも、大学側が出題する課題をクリアしないと合格点を取ることができません。

そして、面接は、一般的な受験科目より難しいと覚悟しておいてください。英語で合格点を取ることも簡単ではありませんが、英語の試験であれば過去問を確認することができます。過去問を丁寧にチェックすれば出題傾向をつかむことができ、出題傾向がわかれば勉強の方針を立てることができます。勉強方針ができれば、粛々と学習していくだけです。

しかし、面接には過去問はなく、そのため出題傾向をつかむことは困難で、勉強方針を立てることも簡単ではありません。例えば、毎年必ず面接で志望動機を尋ねる大学があったとします。必ず聞かれる質問であれば、過去問と同じように思えるかもしれませんが、ここから出題傾向や勉強方針を立てることはできません。したがって、「必ず志望動機を尋ねられる」ことは、過去問とは異なります。

志望動機は、受験生が100人いたら100通りの答えがあります。しかし、大学側は、その100個の回答のうち、ある志望動機を合格にして、ある志望動機を不合格にします。
その基準を探すことは簡単ではありません。

面接対策をしっかり講じて、本番に臨みましょう。面接も受験科目のひとつなので、必ず答えが存在します。

何を聞かれるのか

大学入試の面接で聞かれることを紹介します。そしてここでは、「なぜその質問をするのか」も一緒に考えていきます。質問の意図がわからなければ、「正しい答え」を導くことはできません。

志望動機を聞かれる

面接では、志望動機は必ず聞かれます。
「なぜ、あなたはうちの大学に入りたいのですか」
「なぜあなたは、法学部(または工学部、または文学部など)を選んだのですか」
志望動機はこのように質問されます。

面接官が志望動機を尋ねるのは、学習意欲をどの程度持っているのか知りたいからです。受験生や大学生のなかには、「大学の卒業証書がほしいから」「高卒より大卒のほうがいいから」という理由だけで大学を志望する人がいます。教授たちは、そのような学生と出会うとがっかりします。「なぜうちの大学にこういう学生がいるのか」とすら感じている教授もいます。

教授たちは、知らないことを知りたい人や、真理を追究したい人、教養を身につけたい人、生きるために必要な知恵を獲得したい人を指導したいと考えています。筆記試験だけの一般入試であれば、学習意欲や探求心をチェックすることはできませんが、面接なら可能です。面接なら、学習意欲が低い人の入学を阻止できます。そのため、面接官は志望動機を語る受験生の話に、かなり真剣に耳を傾けるでしょう。

将来のことを聞かれる

面接では、将来どのような人物になりたいか、といったこともよく聞かれます。「将来、どのような仕事に就きたいですか」と質問されるかもしれません。この質問をするのは、就職意識や職業観を知りたいからです。

大学を卒業すると、ほとんどの人は就職します。そして、一部の人は大学院に進学します。面接官になっている教授たちは、そのどちらも歓迎します。そして、教授たちは、しっかりした社会人や研究者を育成したいと考えています。

しかし、いくら教授たちがしっかりした社会人や研究者を育成しようとしても、当の学生に働く意欲や研究する気持ちがなければどうしようもありません。それで、就職意識や職業観がしっかりしている受験生を入学させたいと考えるわけです。

自分のことを聞かれる

面接では、受験生自身のことを聞かれます。質問としては次のようになるでしょう。
「あなたの強みはなんですか」
「自分の欠点を教えてください」
「これまでで一番頑張ったことを教えてください」
「自分はどのような性格だと思いますか」

この質問の意図を勘違いしている人が少なくないので注意してください。
面接官は、「完成された人」「素晴らしい人」「できる人」「しっかりした人」をみつけようと思って、このような質問をするわけでありません。なぜなら、受験生はみな、未熟であると知っているからです。

そのため、強みを聞かれた受験生が「私は勉強が大好きで、何事にも積極的に取り組み、弱っている人を助けるのが好きで…」と答えても、面接官はそれを信用しないでしょう。

面接官が知りたいのは、次のようなことです。
・本当の自分を知っているか
・本当の自分を言葉で表現できるか
・内省的であるか、自省的であるか
・「自分とは」を常に問いかけているか

受験生が自分自身を客観的にとらえているかどうかを知りたいわけです。自分のことを過大に評価することも過小に評価することもせず、正確にとらえている人は、成長しやすいからです。

自分自身のことを客観的にとらえている人は、学問や目上の人に対して謙虚に接します。謙虚になると、いろいろなことを素直に吸収することができます。それで成長が早まるのです。
教授たちは、成長しない学生より、成長する学生のほうに興味を持ちます。教授たちは教育者なので、自分の教育によって学生が立派な人物になることを願っています。

また、受験生自身のことを聞く質問には、「隠れ意図」もあります。それは、正直な人かどうかを探る意図です。自分を実際より大きくみせようとしたり、賢くみせようとしたりする姿勢は、正直とはいえません。しかし、誰にも自分を実際よりよくみせようという欲求があるので、どうしても自分自身のことを聞かれると、取り繕ってしまいます。その誘惑に打ち勝って、「素のままの自分」を面接で出す受験生がいたら、面接官たちは好印象を持つでしょう。

こう答えよう、こう答えては駄目

面接の面接官たちの質問の意図がわかったら、その意図に沿った答えを用意しましょう。
面接での答え方を解説します。

嘘はつかない

面接に臨む受験生は、面接官の意図や狙いに沿った答えをする必要がありますが、しかしその回答に嘘を含めてはいけません。高校時代に最も熱心に取り組んだことを聞かれて、サボりがちだった部活を「一生懸命やりました」と答えるのは嘘です。「部活を頑張った」といっておけば、なんとかしのげるだろうという考えは、簡単に見抜かれてしまうでしょう。部活を頑張っていない人は、本当に熱心に取り組んだものを答えてください。

このようにアドバイスすると、次のように心配する人もいるでしょう。「本当に熱心にやっていたのはゲームだった。でも、『毎日欠かさずゲームをやっていた』なんて正直に答えたら、面接で落とされてしまう」それでも嘘をついてはいけません。

ほとんどの面接官は、何百人、何千人もの受験生と話をしています。そのため、若い人がどのような嘘をつくのかを知り尽くしています。面接官は、受験生の回答が「あやしい」と感じたら、質問を加えて矛盾した回答を引き出そうとするでしょう。それで嘘がバレてしまいます。

自分のしてきたことに価値を加える

では、毎日ゲームをしていて、高校時代に熱心に取り組んだものがゲームしかなかったら、面接でどのように回答したらいいのでしょうか。もし真剣にゲームをしていたのであれば、そのまま答えても不利になることはありません。ただし入試の面接は大学に入る資格があるかどうかをチェックする場なので、ゲームと大学入学を関連付ける必要があります。

ただなんとなく、他にやりたいことがないから時間つぶしのためにダラダラと毎日ゲームをしている人は、面接でゲームについて語ったら不利になるでしょう。しかし、次のような意図を持って毎日ゲームをしていた人が、面接で「高校時代はゲーム一色でした」と答えても、不利になることはありません。

・将来ゲームのプログラマーになりたいので、ゲームを分析するために毎日やっていた
・eスポーツのプロ選手を目指しているので、トレーニングをしていた
・ゲームにおけるエンターテイメント性を知ろうとしていた
・ゲームプレイには創造性があり、サッカーや囲碁に打ち込むことと同じ価値がある

このような意図を持っていれば、ゲームのプレイに価値が加わります。そして、面接官は、このように回答する受験生を、「高い思考能力を持っている人物」と評価するはずです。

志望動機は将来と結び付けて答えよう

面接官から大学学部の志望動機を聞かれたら、自分の将来とリンクさせて答えましょう。例えば、法学部の面接であれば、次のように答えることができます。

「将来、弁護士になりたいと思っています。そのためには、じっくり法律と向き合う環境が必要であると考えました。こちらの大学では、法学部からロースクール(法科大学院)に進学する人が多く、そしてロースクールは多くの司法試験合格者を輩出しています。まさに私が求める『法律を学ぶ環境』が、○○大学法学部にあると確信しました」

未来志向で志望動機を語ることが重要です。それでは次に駄目な回答をみていきましょう。

「私が工学部を志したのは、小さいころから機械いじりが好きだったからです。もちろん機械いじりといっても、ドライバーとペンチを使ってもっぱら壊すことばかりでした。困った親は、廃品となったカメラや時計などをもらってきて、私に与えてくれました。それで思う存分、分解していきました。

ひとつひとつの部品はなんの働きもしませんが、部品が集まると大きな働きをします。それが『すごいな』と子供ながらに感じていました」

一読しただけでは、この回答がなぜ駄目なのかわからないかもしれません。しかしもう一度読んでみると、ここでは思い出話しか語られていないことに気がつくでしょう。子供がドライバーでカメラを分解することと、大学の工学部で機械を学ぶことは、まったく関係ありません。面接官が知りたいのは、機械を分解してきた少年が、機械をつくりたくなった理由です。

ただこの回答を次のように変更すると、よい回答になります。

「子供のころから廃品のカメラを分解していました。それで、部品ひとつひとつがどのような役割になっているのか知りたくて、学校の先生に質問したり、家電量販店に行って店員さんに質問したり、インターネットで調べたりしました。
この取り組みのなかで、『とても非効率な仕組み』と疑問に感じることがいくつかありました。そしていつしか『もっと効率的な仕組みを発明したい』と思うようになりました。こちらの大学の○○教授は□□の権威であると知り、自分の興味とマッチしていると思いました。こちらの大学に入ることができたら、□□を研究したいと思っています」

マナーは重要

面接では、マナーにも気をつけてください。
・ノックをして部屋に入る
・面接官から「座ってください」と言われるまで座らない
・学生服を着ていく
・ハキハキ話す
・面接官から「以上です、退室してください」と言われたら、「ありがとうございます」と言う
・部屋を出るとき、「失礼します」と言う

こうしたことは簡単なことのようでいて、練習しないとできません。
高校の担任や保護者に、模擬面接をしてもらい、正しいマナーを身につけましょう。

まとめ

大学入試の面接の受け方のコツを紹介しました。「難しい」と感じる部分もあると思いますが、コツさえつかんでしまえば、むしろ面接を「得意科目」にすることができます。しかも、ライバルの受験生たちは大抵、面接を苦手にしているので、面接を得意にすれば大きなアドバンテージを取ることができます。面接は一度基礎を身につけてしまえば応用をきかすことは簡単なので、ぜひあきらめずにチャレンジしてみてください。

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