センター試験で8割以上得点をとる勉強法
大学入試において、多くの受験生が受けることになるのがセンター試験です。
センター試験では、可能な限り高得点を挙げておきたいもの。
その理想ともいえる8割以上の得点を取るためには、どんな勉強法が効果的なのかを解説していきます。
センター試験で8割。偏差値だとどれぐらい?
国公立大学を目指している場合は、特にセンター試験が重要となってきます。
私立大学を志望している場合でも、センター試験利用入試を受験するのならばセンター試験は大変重要な立ち位置となります。
なかには、推薦入試においてもセンター試験を利用するというケースもあります。
そのため、センター試験は、大学受験にはなくてはならない存在といえるでしょう。
難関大学を目指す人ほど、センター試験ではしっかりと点数を稼いでおかなければなりません。
満点を取るに越したことはないものの、センター試験のさまざまな教科を全て完璧に攻略することは大変困難です。
そんなセンター試験では、自分の志望校に合わせた割合の目標を立てている人が多いでしょう。
大学は、偏差値で表されることも多くあります。
それでは、センター試験で8割の得点を取った場合、偏差値がどれ位と見積もれば良いのでしょうか。
センター試験において得点が8割というのは、偏差値60前後といわれています。
偏差値60前後と言うと、決して低くはない数字です。
具体的な大学では、MARCHが偏差値60前後に相当します。
MARCHとは、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学の5つの大学の頭文字をとったものです。
これに学習院大学を加えて、MARCH+Gと呼ばれることもあります。
もちろん学部や学科によって、多少の誤差はあります。
しかし、一般的には大変人気の高いこれらの大学に合格するためには、偏差値60前後が必要ということなのです。
とはいえ、その人気の高さもありセンター試験では8割5分以上の得点が必要となる傾向が強くあります。
センター試験で8割5分以上の成績を出すのは、並大抵のことではありません。
むやみやたらに勉強をしても、これほどの成績を出すことは難しいのです。
センター試験を攻略するためには、それぞれの教科に合わせてコツを押さえておく必要があります。
ほとんどの人が複数の教科を受験することになるわけですが、それぞれ教科毎のポイントを知らないと効率は大きく下がってしまいます。
大学入試の勉強のための時間は、無限にあるわけではありません。
非常に限られた時間の中で、どれだけ効率良く勉強できるかがセンター試験の得点に大きく関係してくるのです。
ここでは基本となる「英語」「国語」「数学」の3教科について解説します。
必須となる事が多いこれら3教科の勉強のコツを知って、センター試験の得点を着実に上げていきましょう。
文理関係なく必要な英語で8割をとるには
文系でも理系でも、大抵必須となるのが英語です。
どんな大学を志望していても、英語はしっかりと押さえておくべき教科といえます。
センター試験の英語は、6つの大問で構成されています。
2018年度の問題構成で、その内容を見てみましょう。
1.発音 6点/アクセント 8点
2.文法・語法 20点/語句整序 12点/応答文完成 15点
3.不要文選択 15点/発言の主旨 18点
4.図や表の問題(図・グラフ) 20点/図表分析(広告) 20点
5.長文読解(日誌) 30点
6.長文読解(論説文) 36点
以上の内容で、合計200点となっています。
8割以上となる160点以上を取るためには、基礎をしっかりと固めておくことがとても重要です。
一番の基礎となる英単語の発音やアクセントは、確実に点を稼いでおきたいポイント。 ケアレスミスに十分注意をして、満点を取れるように日頃から声に出して英単語を覚えていくと良いでしょう。
分法や語句などの大問2も、同じく点を落としたくない部分です。
間違えやすい文法や語法を中心に、徹底的に頭に叩き込んでいきましょう。
大問3の不要文選択や発言の主旨は、基礎ができていれば点が取りやすい部分といえます。
配点こそ高くはないものの、こうした前半部分で着実に点を稼いでおくことはとても重要なのです。
大問4からの後半部分は、長文読解の問題となります。
この長文読解問題は、配点がとても大きい事が特徴です。
ここで点を落としてしまうと、例え1問のミスだとしても大きな痛手となってしまうので注意しましょう。
特に、大問4の図や表を使用した問題は、英語特有の表記が多発する箇所であるといわれています。
そのため、問題自体はそう難しくないのに、なかなか点数が取れない部分となっているのです。
ここを攻略するためには、英語特有の表記や表現に慣れておく必要があります。
過去問などを積極的に解いて、英語特有の癖を覚えておきましょう。
大問5の長文読解については、比較的点数が取りやすい部分です。
難易度もそう高くない傾向が強いので、ここでなるべく時間を節約しつつ点数を稼いでいきましょう。
そして大問6は、全体的に見て難易度が高めの問題となる傾向があります。
ここは慎重に、1問ずつ確認しながら進めていきましょう。
配点もとても大きい部分なので、しっかりと落ち着いて取り組むことが大切です。
センター試験の英語で8割以上の得点を取るためには、マークのミスなどのもったいない失点をしないこともとても大切です。
また、全てマークシート形式となる、センター試験ならではの傾向にも慣れておく必要があります。
センター試験では、回答は1つだけなのに正解と思われる選択肢が2つあると考えられるケースもあります。
センター試験ならではの傾向に慣れておくと、こうした選択肢の中で複数正解と思われる項目が出てきた時に大変有効です。
過去問題をしっかりと解いておくことで、センター試験の英語に慣れて点を取りやすくなるといえるのです。
文系志望者の多くが受験する国語の対策
文系を志望するならば、そのほとんどが必須受験となるのが国語です。
国語は、4つの大問から成り立っています。
2018年度の問題構成から、その内容を見てみます。
1.評論 6問
2.小説 6問
3.古文 6問
4.漢文 6問
それぞれの大問に対し、問題数は全て6問ずつ。
現代文となる大問1と2は、比較的点数を稼ぎやすい部分といえます。
現代文で点数をしっかりと取っていくための秘訣は、文章に慣れるということです。
英語と違って日本語で書かれている現代文は、日常的に日本語を使う日本人にとって難しいものではないはずです。
しかし、出題される評論や小説には特有の表現があり、日常会話などとは大きく異なります。
そんな特有の表現に慣れて、文章の意味をより分かりやすく脳を慣らしておくことが必要です。
大問1については、そこまで難易度が高いわけではありません。
文章自体は難しくないのですが、出題される問題はセンター試験特有なものもあります。
これらをしっかりと解いていくためには、文章の意図を正確に読み取れる読解力を付けておくことが大切です。
たくさんの文章を読み、そして過去問をたくさん解いて読解力とセンター試験独特の問題に慣れておきましょう。
大問2の小説も同様で、日頃から小説の文章に慣れておくと点数も取りやすくなります。
現代文においては、必ず論理的に結論付けるという習慣付けも大切です。
文章を読んでニュアンスで回答を選ぶのではなく、「文章中にこう記述があるから、回答はこれだ」と断言できる様にしておきましょう。
現代文は、回答の根拠が必ず文章内に存在します。
それを見逃さずに、いかに正確に問題の意図やその意味をくみ取れるかが得点を上げる重要なポイントなのです。
大問3と4の古文・漢文については、基礎を確実に固めておきましょう。
基礎知識がなければ、文章を読み進めることすらできません。
まず、単語それぞれの意味をしっかりと理解しておきます。
そして文法も、漏れなく確実に覚えておきましょう。
単語の意味は文章とセットで丸暗記をしてしまう事もありますが、それよりも単語そのものの意味を覚えておくと、使われる文章によって変わってくる単語でも点数を落としにくくなります。
そして、センター試験で出題されやすい傾向をしっかりと把握しておくと安心です。 時間配分に気を付けながら、着実に解いていきましょう。
現代文のように日常的に使うものではない古文や漢文だからこそ、より積極的に文章を読み、多くの問題を解いて慣れ親しんでおくことが大切なのです。
受験生の多くが苦手意識を持っている数学
受験生の多くが苦手としている科目が、数学です。
センター試験で出題される数学は、公式も難解なものが多く敬遠されてしまいがちなのです。
しかし、やる前から苦手としているようでは、数学で良い点を取れる訳がありません。
数学は、基礎をしっかりと正確に覚えて応用ができれば答えが自然と導き出される教科です。
そのため、基礎固めのあとはたくさん問題を解くことで応用できるようにしておくことが必要になります。
こうして準備しておけば、応用が利きやすい柔軟な考え方ができるようになるでしょう。
数学は、Ⅰ・AとⅡ・Bの2種類があります。
それぞれの内容と配点を、2018年度の問題構成において見ておきましょう。
数学Ⅰ・A
1.数と式/集合と命題/2次関数 30点
2.図形と計量/データの分析 30点
3.場合の数と確率 20点
4.整数の性質 20点
5.図形の性質 20点
数学Ⅱ・B
1.三角関数/対数関数・指数関数 30点
2.微分法・積分法 30点
3.数列 20点
4.平面ベクトル 20点
5.確率分布と統計的な推測 20点
センター試験の数学においての一番の課題は、時間配分といわれています。
時間内に全てを解くためには、あらかじめ入念に時間配分をしておく必要があります。
時間が足りないという悩みが多い数学は、なるべく多くの過去問を解いて時間配分を自分なりに決めておきましょう。
数学は、例年の出題傾向が大きく変わらないという特徴があります。
過去問をたくさん解くことで、その傾向をしっかりと理解できるので問題も解きやすくなるのです。
難易度もそこまで高くないので、時間内で余裕を持って解いていけるように、しっかりと訓練しておくことが大切です。
センター試験では、最終的な答えを記入するだけの問題だけが出題されるわけではありません。
答えを導くまでの経過を、穴埋めで答えるタイプの問題もあります。
こうした問題にも慣れておくことで、回答時間を大幅に短縮することが可能です。
最終的な答えを出すのではなく、必要とされている部分だけを計算する能力も、身に付けていきましょう。
数学Ⅰ・Aでは、基本的な考え方を理解した上で応用が利く様にしておくことが重要です。
そして数学Ⅱ・Bでは、公式を的確に使えるようにすることを徹底しましょう。
公式が基礎となる数学ですが、公式を理解することもとても重要です。
センター試験の数学で8割以上の成績を取るためには、まずは公式を理解する事が欠かせません。
また、せっかく公式を覚えていても、それを正しい場面で正確に使うことができなければ意味がありません。
理屈も分からず暗記しただけの公式は、応用が利きにくくなります。
しかし、公式の意味を理解していれば、柔軟に適所で使いこなす事が可能です。
また、いうまでもなく、計算力も必要です。
たくさん問題を解いて、計算力をアップさせておくことも不可欠でしょう。
多くの問題を解いて計算スピードを上げること、さらには問題を解く時間を短縮していく訓練を積んでおくことが重要です。
基礎固めと問題数をこなしましょう
大学入試の明暗を分けるといっても過言ではない、センター試験。
そこで8割の得点を目指すには、基礎固めと反復演習がものをいうのです。
志望する大学や学科などによって、受験する科目は人それぞれ異なります。
先述したMARCHレベル以上を目指すのであれば、8割5分が必要になります。
もちろん、学部によってはそれ以上が求められることもあるでしょう。
その中でも多くの受験生にとって必須となるのは、英語・国語・数学の3教科ではないでしょうか。
これら3教科は試験の基礎ともいえるので、しっかりと高得点を出していきたいところです。
そのためには、教科ごとのポイントを押さえて効率的に勉強することが非常に重要です。
また、どの教科にもいえることですが、マークミスなどの些細なことで失点しないように訓練していくことも大切になります。
センター試験までの限られた時間を、有効に使って高得点を狙っていきましょう。