【大学受験】入試スケジュールと入試本番までの流れを徹底解説
今年の受験生はもちろん、来年受験を控えた高校2年生が早い時期からチェックしておきたいのが「入試スケジュール」です。特に、国公立大学と私立大学を併願する人や推薦入試の受験を考えている場合は、注意する事項が多いため、早めにチェックしたほうが安心といえます。
そこで、今回は、国公私立それぞれの大学入試の種類別入試スケジュールや、入試本番までの流れについて詳しく解説します。
国公立大学の入試スケジュール
国公立大学の入試は「大学入試共通テスト」「一般選抜」「学校入試選抜」「総合型選抜」の4種類があります。ここでは、それぞれの入試における入試スケジュール(2022年度)を紹介します。
大学入学共通テスト
「大学入試共テスト(以下:共通テスト)」は、国公立大学受験生のほぼすべてが受験します。
<2022年度入試スケジュール>
・出願受付期間:2021年9月27日~10月7日
・本試験日:2022年1月14日・15日
・追試験日:2022年1月29日・30日 ※疾病・負傷などやむを得ない場合のみ
出典:大学入試センター
一般選抜で受験する人は、共通テストの自己採点後に一般選抜の受験校を最終決定して出願する形になります。
一般選抜(前期日程・後期日程)
2次試験の位置づけとなる「一般選抜」は、前期日程と後期日程の2回受験できます。ただし、前期日程と後期日程の出願は同時期です。
<2022年度入試スケジュール>
・一般選抜出願受付期間:2022年1月24日~2月2日
・試験日:前期日程2022年2月25日~、後期日程2022年3月12日以降
・合格発表日:前期日程2022年3月6日~10日、後期日程 2022年3月20日~24日
・入学手続き締切日:前期日程2022年3月15日、後期日程2022年3月27日(第1次締切)、2022年3月31日(第2次締切) 出典:国立大学協会
また、前期日程で合格した大学に入学手続きを取った場合、後期日程の受験はできないため、注意しておきましょう。
学校推薦型選抜
学校推薦型選抜は、大学が共通テストを課す場合と課さない場合があり、それによって入試スケジュールが少し違ってきます。
<2022年度入試スケジュール>
・出願受付期日:2021年11月1日以降
・合格発表時期:
共通テストなし:2021年12月1日以降~2022年1月21日
共通テストあり:共通テスト終了後~2022年2月9日
・入学大学手続き締切日: 2022年2月16日(合格者全員)
出典:国立大学協会
学校推薦型選抜の詳しいスケジュールは、大学ごとに異なります。詳しくは、各大学や在学中の高校などにお問い合わせください。
総合型選抜(AO入試など)
総合型選抜の入試スケジュールは、以下のようになっています。
<2022年度入試スケジュール>
・出願期日:2021年9月1日以降
・合格発表:2021年11月1日~2022年2月9日
・入学手続き締切日:2022年2月16日
出典:国立大学協会
総合型選抜についても詳しいスケジュールは、大学によって異なります。そのため、各大学の入試要項などでご確認ください。
私立大学の入試スケジュール
私立大学の入試は、次の形式で実施されます。
・一般選抜
・共通テスト利用入試(共通テストの結果が合否に反映される入試)
・学校推薦型選抜
・総合型選抜
・帰国生入試
・その他(給費生入試など)
以上の入試形式のうち、多くの受験生が受けるのが「一般選抜」「共通テスト利用入試」「学校推薦選抜」「総合選抜」の4つです。私立は、大学ごとに入試スケジュールが大きく異なりますので、ここで一般的な私立大学の入試スケジュールを紹介します。
共通テスト利用入試
私立大学の共通テスト利用入試のスケジュールは、「共通テスト利用のみ」と「共通テスト+一般選抜」で異なります。
【2022年度スケジュール例】
・出願受付期間
共通テスト2021年9月27日~10月7日 私立大学12月下旬~1月下旬
※共通テスト利用入試の場合は両方に出願が必要
・試験日
共通テスト利用のみ:2022年1月14日・15日(追試験2022年1月29日・30日)
共通テスト+一般選抜:共通テストの日程および2022年1月下旬~3月上旬
一般選抜のみ:2022年1月下旬~3月上旬
・合格発表
2022年2月上旬~3月下旬
「共通テスト+一般選抜」で受験する場合は、2つの入試を受けることになります。それぞれの入試についてスケジュールをしっかりと把握しておきましょう。
学校推薦型選抜
学校推薦型入試の一般的なスケジュールは、次のようになっています。
出願受付期間:11月~
試験日:出願受付終了後(大学により異なる)
合格発表…12月上旬(入学手続きは~12月末)
詳しくは、在学中の高校や受験する大学の募集要項などでご確認ください。
総合型選抜(AO入試など)
総合型選抜は、「エントリー(面談・課題提出など)→出願→合格発表」という流れです。しかし、大学によって入試スケジュールが大きく異なります。ここでは、一般的な総合選抜の入試スケジュールを紹介します。
エントリー受付期間:5月~8月下旬
出願受付期間:9月以降
結果発表・入学手続き…11月以降
総合型選抜の受験を考えている人は、エントリー受付時期に注意が必要です。早いところだと春からエントリーを受け付けているケースがあります。そのため、年度替わりの時期からこまめに大学の入試情報ページをチェックしておきましょう。
大学入試に向けた重要な5つのステップ
国公立大学・私立大学の入試スケジュールの大筋をつかめたでしょうか?それをふまえたうえで、大学入試に向けた重要な5つのステップを確認しておきましょう。
1:志望校の募集要項を入手する
初めのステップは「志望校の募集要項を入手する」ことです。各大学では、例年5月ごろから募集要項の配布を開始しますが、配布開始時期は大学によって異なります。また、大学によっては事前予約が可能な場合もあるため、注意が必要です。
受験を検討している大学がそれに該当する場合は、事前予約でいち早く募集要項を入手してもいいでしょう。
2:学校推薦型選抜・総合型選抜がスタート
一般選抜に先駆けてスタートするのが学校推薦型・総合型選抜です。総合型選抜は、エントリー受付開始時期が非常に早いので要注意。受験を検討している場合は、春休みごろから各大学のホームページでエントリー受付時期を確認しておきましょう。
また、学校推薦型選抜・総合型選抜ともに願書の配布時期が非常に早い大学もあるので、その点についても早めの確認が必要です。
3:共通テストや国公私立大学の一般選抜に出願する
次に来るのが、共通テストや国公私立大学の一般選抜(共通テスト利用入試含む)への出願です。共通テストの願書は、在籍中の高校や予備校が取り寄せ、出願期間などの指導が行われるケースが多いでしょう。
しかし、一般選抜については個々で願書を取り寄せて出願することになるため、特に出願受付期間の厳重な確認が必要です。「期日までに出願できなかった」といったことが起こらないように注意しましょう。
4:共通テスト・一般選抜本番
入試の最大の山場となるのが、共通テストや一般選抜の本番です。受験の日時や会場までのアクセス方法の確認だけでなく「どの日時にどの科目のテストがあるか」などの再確認も行っておくと安心です。
5:合格発表
合格発表の後も気を緩めてはいけません。なぜなら、合格しても期日までに入学手続きを取らなければ合格が取り消されて大学に入学できないからです。合格の手続きは「入学金の納付」「入学書類の提出」といった2ステップがあります。
1.入学金の納付
大学が指定した方式(通常は大学送付の振込票による銀行振込)で入学金の納付を行います。
2.入学書類の提出
入学金納付を証明する書類(通常は日付印つき振込票の控え)を入学書類に添付して大学に送ります。
入学書類に入学金を納付したことを証明できる書類が添付されていないと、入学書類を送っても入学を許可されない場合があるため、注意が必要です。一般的には、大学側が気づいた時点で合格者に問い合わせを行うことが予測されますが、入学に関する重要な内容ですので、極力ミスがないように注意しましょう。
まとめ
大学入試のスケジュールは、思った以上に早い時期から手続きが必要な場合があります。うっかり出願時期や総合選抜のエントリー時期を見逃すと、受験すらできない事態も起こりかねません。
そのため、大学受験をする場合は、できるかぎり早い時期から自分が目指している国公私立大学の入試スケジュールを確認しておきましょう。また、合格証書をもらった後も気を緩めるのはNG。
なぜなら、入学金の納付や、入学書類の提出も期日までに手続きが完了しないと、入学許可が下りなかったり、辞退とみなされてしまったりする場合があるからです。合格後、忘れずに書類提出や入学金の納付ができるように、しっかりとスケジュールを組んでおきましょう。