大学受験の塾費用相場を知ろう!事前に確認すべきポイントも解説

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大学受験をする際には、苦手科目の克服に塾を活用するケースが多くみられます。塾に通う場合に必要な費用を知り、自分にどのような通塾スタイルが合っているのかについて検討しましょう。この記事では、高校生の大学受験準備として塾にかかる費用の平均相場や内訳、塾選びのポイントについて紹介します。集団塾と個別指導塾、家庭教師の選択に悩んでいる人も参考にしてください。

大学受験にかかる塾費用の年間平均

高校生が塾に通いはじめる時期は「高校1年生」「高校2年の後半」「高校3年の春」が多い傾向です。塾費用にかかる金額は、それらのタイミングで増えていく傾向があります。文部科学省が2018年度に実施した子供の学習費調査によると、高校生の塾にかかる費用の年平均額は以下の通りです。

 

公立高等学校(全日制)

私立高等学校(全日制)

第1学年

第2学年

第3学年

第1学年

第2学年

第3学年

学習塾費

7万1,534円

 9万8,567円 15万650円 8万5,200円 12万636円 18万3,807円

各々を月平均の金額に換算すると以下のようになります。

・高校1年生:約6,000~7,000円
・高校2年生:約8,000~1万円
・高校3年生:約1万3,000~1万5,000円

本統計には、塾に通わず年間の学習塾費が0円となる家庭も含まれるため、実際の塾費用はより高いことが予想されます。しかし、学年が上がるごとに塾にかかる費用も上がる傾向があることは顕著です。

大学受験の塾にかかる費用の内訳

一般的に、大学受験の際に塾にかかる費用には以下のようなものがあります。

・入学金
・授業料
・諸経費
・消費税

諸経費には、進路情報紙やプリント、光熱費、冷暖房費、通信費などの費用が含まれることが多い傾向です。また、上の内容に加えてテキスト代やオプション講座の受講費用が発生する場合があります。費用体系は、塾によって異なるため、入塾を検討する場合は学費案内をよく確認しましょう。

さらに、塾に通っている期間中は、塾のパンフレットに書かれている金額のほかに、以下のような費用もかかることがあります。

・模試の受験料(約5,000~8,000円)
・春期・夏期・冬期講習や直前講習などの特別講習費(80分授業×6コマが1万7,500円など)
・コンサルティング(大学の選び方や最新の入試情報、メンタル面での相談など)
・塾や図書館などへの交通費
・軽食代

大学受験の塾代の相場

塾の費用相場について、指導形態別に確認していきましょう。

集団指導の塾

集団指導の塾の場合、高校1~2年生よりも3年生のほうが授業料や諸経費が高くなるのが相場です。例えば、四谷学院の場合は以下のような費用形態があります。

高校1~2年生の場合(2022年度4月~翌3月)12ヵ月

入学金

3万3,000円

授業料

12万3,200円(週1コマ)~77万円(週10コマ)

オプション教材

5,000~1万1,000円

諸経費

 4万6,200円

※全納の場合(週10コマは得割20%割引適用後の金額)

高校3年生の場合(2022年度4月~12月)9ヵ月

入学金

3万3,000円

授業料

12万1,770円(週1コマ)~89万1,000円(週12コマ)

オプション教材

5,000~1万1,000円

諸経費

4万4,550円

※全納の場合(週12コマは得割20%割引適用後の金額)

個別指導の塾

個別指導では、高校生の場合は、1コマを60分または90分として1万4,000~2万2,000円程度が相場です。学ぶ科目が増えると、さらに費用が加算されます。個別指導では、1人の講師に対して生徒が2~3人いることが多い傾向です。完全に1対1で実施する場合は、もう少し授業料が高くなる傾向があります。

家庭教師

家庭教師の相場は、1時間あたり約4,500~9,000円です。例えば1回2時間で月4回学ぶ場合は、年間約43万2,000~86万4,000円かかります。先に紹介した「子供の学習費調査」によると、高校生の家庭教師にかかる費用の年平均額は、以下の通りです。家庭教師にかかる費用は、学年により大きな差がないことがわかります。

 

公立高等学校(全日制)

私立高等学校(全日制)

第1学年

第2学年

第3学年

第1学年

第2学年

第3学年

家庭教師費等

1万2,075円

 1万1,231円 1万5,215円 2万2,730円 2万566円 1万6,658円

※家庭教師をつけていない家庭教師費等が0円の世帯を含む

塾の費用で確認すべきこと

ここでは、塾に通う費用を抑える方法や塾選びのポイントをご紹介します。

入塾目的

学ぶ科目数が増えるほど、塾にかかる費用は高くなります。そのため、「総合的に5教科を学ぶのか」「費用を抑えるために特定の科目だけを受講するのか」について十分に検討しましょう。また、「授業の補習がしたい」「大学受験を目指す学習をしたい」など、学ぶ目的はタイミングにより異なります。

成績を伸ばしたい科目や志望校など、自分のやりたいことを分析して今の自分の能力にあった塾を選んでください。全員同じ問題を解くだけではなく、自分の現在のレベルを都度把握しながら学力にあった授業を受けられれば、より成績アップが期待できます。「通塾者が志望校へ何人合格しているか」を参考にすることも一案です。

成績アップ・合格保証・特待生制度の有無

塾にも、成績優秀者に対する特待生や合格保証制度を導入しているケースがあります。通塾費用を抑えたい場合は、活用してみましょう。ただし、特待生や合格保証は誰でも受けられるとは限らず、「成績上位で合格が見込める」という前提があることが多い傾向です。つまり、状況によっては塾に通っていても成績があまり変わらない可能性があります。

これから成績を伸ばしたい場合は、入塾してからどれだけ成績が伸びたかが重要です。塾選びには、成績アップに向けた具体的なカリキュラムが組まれているかどうかも重要なポイントといえるでしょう。

受験生自身のペース

「たくさん問題を解きたいのか」「じっくりと考え方を身につけたいのか」など、希望する学習ペースも重要です。特に、集団で学ぶ塾の場合、学習進行スピードが自分にあっていないとわからないまま授業が進んでしまう可能性があります。

また、塾が遠い場合や受講費用を抑えたい場合は、オンラインでの受講も選択肢の一つです。ライブ配信で質問ができるため、実際に通う塾と大差ありません。有名講師の指導など、希望する授業をどこからでも受けられるのがメリットです。

ただし、「周囲の真剣な雰囲気が感じられないと気が緩んでしまう」「自宅で学習環境が整えづらい」といった人には、あまり向いていません。

入塾タイミング

入塾のタイミングが早いと生活時間を圧迫してしまい、遅ければ受験対策に間に合いません。もし、部活動を充実させたい場合には、通年の講座ではなく、まず夏期講習などの特別講座だけを活用することも方法の一つです。

また、3年生の4月からの入塾と、1年間のまとめをやることが多い2年生の2~3月からの入塾では、復習の効率が大きく異なります。入塾費用が割引になるキャンペーン期間を活用するのもおすすめです。

大学受験の塾費用を知って自分にあった塾を選ぼう

大学受験に関わる塾費用相場は、以下の通りです。

・高校生の塾にかかる費用平均:年間約7万1,534~18万3,807円
・集団指導(高1~高2の授業料):4月~翌3月12万3,200円(週1コマ)~77万円(週10コマ)
・集団指導(高3の授業料):4月~12月12万1,770円(週1コマ)~89万1,000円(週12コマ)
・個別指導(授業料):1コマ約1万4,000~2万2,000円
・家庭教師:1時間約4,500~9,000円

高校3年生になるにつれて、塾にかかる費用は増える傾向があります。大学受験準備を行う際は、塾の相場を踏まえて効果的な学習に取り組みましょう。

費用以外での塾選びのポイント

費用面以外での塾選びのポイントを紹介します。

成績実績と評判: 塾の成績実績や評判を調べることが重要です。他の生徒たちがどのような成績向上を遂げているのか、また、塾の指導内容や効果についての評判は信頼性の指標となります。口コミや評価、公開されている合格実績などを参考にして、塾の信頼性を確認しましょう。

教師の質と経験: 教師の質と経験は大きな要素です。優れた教師陣がいる塾では、専門的な知識や指導力に優れた教師たちが受験生をサポートします。教師の経験や指導スタイル、授業の準備やフォローアップ体制などを確認し、教師陣の質に注目しましょう。

カリキュラムと教材: カリキュラムや教材の内容も重要な要素です。大学受験に特化したカリキュラムや教材が提供されているか、授業の進め方やテスト対策、過去問の活用などがカバーされているかを確認しましょう。また、自分の学習スタイルやニーズに合ったカリキュラムを提供しているかも重要なポイントです。

小グループ指導や個別指導の有無: 受験生にとっては、個別指導や少人数のグループ指導が効果的な場合があります。個別指導や少人数制のクラスがあるか、生徒一人ひとりに対してきめ細かな指導が行われるかを確認しましょう。自分の学習スタイルやニーズに合った指導方法を提供している塾を選ぶことが重要です。

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