大学受験生の母親が絶対にやってはいけないこと・行ったほうがよいサポート

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比較的子どもとの距離が近い母親は、受験生にとってよき相談相手となることも多い傾向です。そのため、何かにつけて母親を頼りにする受験生も多いかもしれません。しかし、母親が受験生への対応を間違えると、受験生のストレスや不安を増大させてしまい、受験に支障を来す恐れもあります。

そこで、この記事では「大学受験生の母親が絶対にやってはいけないこと」と「行ったほうがよいサポート」を紹介します。

 

大学受験生の母親が絶対やってはいけないこと

まず、大学受験生の母親が絶対やってはいけない10このNG項目を紹介します。

1.「勉強しなさい」と言う

大学受験生のわが子に「勉強しなさい」と言っていませんか?もし無意識に言っているようであれば注意が必要です。その言葉に受験生が反発してしまい、やる気を削いでしまう可能性があります。大人でも、命令口調で「~しなさい」と言われれば、カチンときてやる気が下がってしまう人も多いのではないでしょうか。

相手は人生経験が浅く、大学受験を前に心が不安定な受験生です。日ごろから「勉強しなさい」と上から目線で言われれば、やる気が下がってしまうでしょう。多くの受験生は、長期にわたる受験準備で相当ストレスがたまっています。そんな受験生を鞭打つような言葉は、母親として厳に慎むことが必要です。

なお、「勉強しなさい」は、母親自身の不安や心配から生じる言葉でもあります。しかし、母親が不安を見せれば受験生のストレスが増大しかねません。その意味でも「勉強しなさい」はNGです。ぜひ、母親がドンと構えて受験生を安心させましょう。

2.必要以上に受験生を心配する

必要以上に受験生のわが子を心配する母親も、受験生の大きな負担となりかねません。一般的に、母親は子どもとの距離が近く、受験生の不安や悩みをキャッチしやすい立場にいます。それが幸いして、早い段階で受験生の不安や悩みを解消できるケースは多いでしょう。

ただ、母親が必要以上に受験生の不安や悩みを受け止めすぎてしまうと、「受験生が不安になるほど母親が心配する」「心配のあまり過干渉になる」などの行為が出てくる可能性があります。しかし、母親がわが子に代わって受験することは絶対にできません。

だからこそ、まずは「今、母親にしかできないことは何か?」を考えてみてください。それによって冷静になり、今の自分の役割が見えてくるでしょう。

3.模試や受験本番の結果に一喜一憂する

母親が模試や受験本番の結果に対して、一喜一憂することもNGです。模試や本番の受験の結果は、受験の当事者の受験生自身が一番気にしています。また、悪い結果が出たときは、落胆したり不安を抱えていたりすることも少なくありません。そんなときに、受験の当事者ではない母親がその結果に一喜一憂する行為は、受験生の心の傷に塩を塗り込むだけです。

もちろん、受験生にとって結果を出すことは重要ですが、親としては日ごろから取り組んでいる過程について評価してあげるようにしましょう。

4.他の受験生と比べる

母親の中には、他の受験生とわが子を比べる人も少なくありません。そのような母親には、世間体を気にする人が多い傾向のため、わが子が自分の期待通りの結果を出すことを強く望みます。その結果、他の受験生と比較して、わが子を追い詰め、モチベーションを大きく下げてしまうのです。

5.子どもの進学先について干渉しすぎる

子どもの進学先ついて、干渉しすぎる母親も多い傾向です。具体的には、「〇〇大学の受験しか認めない」などのケースです。大学受験にあたって親の価値観を押し付けて進学先を決める行為は、子どもの進路選択の自由を侵害しかねません。

そのため、進学先の選択は、子どもの希望を優先させるようにしましょう。ただ、家庭の状況によっては経済的な問題などで進学先に制限しないといけない場合もあるかもしれません。その場合、親としては家庭の事情を受験生に早い段階からよく説明したうえで、最良の進学先を選べるように配慮してあげましょう。

6.親として必要なサポートをしない

母親が受験生に無関心で、必要なサポートをしないことも大問題です。間違っても、「うちの子はしっかりしているから大丈夫」などと放置してはいけません。親が自分に対して無関心な姿勢だと、子どもは心理的に孤立無援となり、不安やストレスを抱えたまま受験に失敗する可能性が高くなります。

もし、何らかの事情で母親のサポートが困難であれば、父親や祖父母、学校や塾関係者などと連携し、受験生が安心して受験に望めるように全面的にサポートすることが必要です。

7.受験費用や進学費用のことで恩を着せたり責めたりする

受験費用や進学費用のことで受験生に恩を着せたり、「お前のせいで家計が苦しくなった」などと責めたりする母親は一定数います。しかし、母親が子どもにお金のことで恩を着せたり責めたりするのはNGです。

子どもの大学進学で家計が苦しくなることもあるでしょう。その場合は、受験前に進学先の選定や給付型奨学金、国や自治体の進学助成制度などの利用について調べたうえで子どもとよく話し合い、親子ともに納得のいく形で結論を出す必要があります。

そのうえで、万が一不合格になった場合の対処法もあわせて検討するのが、受験生の親として望ましいでしょう。

8.受験生の時間管理を完全に制御する

大学受験は時間管理の重要性が高いものですが、母親が受験生のスケジュールを完全に制御し、自分の都合や期待に合わせるよう強制することは避けるべきです。受験生は自分自身のペースで勉強し、自己管理のスキルを身につける必要があります。

9.受験に関する過度なプレッシャーをかける

受験生に対して過度なプレッシャーや責任感を押し付けることは避けるべきです。受験は本人にとって重要な試練であり、過度なプレッシャーはかえって成績やモチベーションに悪影響を与える可能性があります。代わりに、受験生をサポートし、ポジティブな雰囲気を提供することが重要です。

10.自分の夢や欲望を子供に押し付ける

受験生の進学先や進路に関して、母親が自分の夢や欲望を子供に押し付けることは避けるべきです。受験生は自分自身の興味や適性に基づいて進路を選ぶべきであり、親の意見や希望だけで進学先を決めることは望ましくありません。親は子供の意思決定を尊重し、サポートする役割を果たすべきです。

 

大学受験生の母親が行うべきサポート

以上のNG事項を念頭に置いたうえで、ここからは、大学受験生の母親が行ったほうがよいサポートを紹介します。

健康管理

受験生は、つい自分の健康管理がおろそかになりがちです。一般的に、母親は健康管理のサポート役として適任のケースが多いでしょう。

・栄養バランスのよい食事を用意する
・勉強しやすい環境を整える
・十分な睡眠や休息を取れるように配慮する

以上のようなサポートがあれば、受験生は健康な状態で受験本番に臨めるでしょう。

進路選択についてのアドバイス

母親の中には、わが子の興味の方向や得意分野をよく把握している人もいるでしょう。把握している情報にもとづき、本人がアドバイスを必要とした場合は背中を押してあげることが大切です。ただし、頼まれてもいないのに母親の考え方を押し付けるようなアドバイスは慎みましょう。

大学受験情報の収集

母親は大学受験に関する情報収集を積極的に行うことが重要です。大学の入試制度や出願要項、受験科目、合格基準などについて把握し、受験生の進路や希望する大学についても共に考え、情報収集を行うことが重要です。 学校生活や受験勉強に忙しい受験生が、時間をかけて受験情報を収集するのは難しい一面があります。そのため、大学受験情報の収集は母親が積極的に関与してほしいところです。

出願のサポート

願書の正しい書き方のアドバイスや受験料の支払い手続き、出願書類の郵送手続きなども母親のサポートが必要な部分です。

受験・進学費用等の工面

大学受験には費用がかかりますので、母親は受験・進学費用の工面に協力することが重要です。 経済的な支援や奨学金の申請手続きのサポートを行い、受験生が負担なく受験や進学を行えるようにしましょう。 支払期限をよくチェックしたうえで必要な金額を用意しておきましょう。

受験生の相談に乗る

受験生が悩みや不安を抱えた時に、母親が耳を傾け、相談に乗ることは重要です。受験に関する問題やストレスを共有し、受験生の心のサポートを提供することで、受験生の自信やメンタルの健康を支えることができます。 多くの受験生にとって母親は、よき相談相手ですので、受験生が求めてきたときは、快く相談に乗ってあげましょう。

常に見守るスタンスでいる

過干渉になったり無関心になったりせず一定の距離を保ちながらも、常に受験生を見守るスタンスでいましょう。それによって受験生の心が安定し、良い結果につながりやすくなります。

精神的なサポート

何かとストレスがたまりがちな受験生の精神的なサポートも必要です。声かけや、子どもの好きなスイーツを買ってくるなど、さりげないサポートを心がけましょう。

万が一全落ちしたときの対策

大学受験では、全落ちの憂き目に遭う受験生も少なくありません。母親としては、万が一全落ちしたときの対策も考えたいところです。あまり不安になりすぎる必要はありませんが、例えば以下のようなことについても、あらかじめ考えておきましょう。

・浪人期間に予備校に行かせるかどうか
・どの予備校を選ぶか
・予備校行く場合のわが家の予算

万が一の事態が起きたとしても、事前に選択肢を考えておくことで落ち着いて対処できるでしょう。

夫婦仲を悪化させない

受験生に大きな悪影響を及ぼす事項として、「夫婦仲の悪化」もあります。両親の仲が悪化すれば、子どもは強いストレスを感じかねません。その結果、受験勉強に身が入らなくなり、大学受験が最悪の結果を迎える受験生もいます。

そのような事態を回避するためにも、「受験生の前で夫婦ゲンカをしない」「夫婦間で言葉による意思の疎通を図る」などのことを心がけたいところです。

受験生に母親ができることは限られている

母親が受験生にできることは、以下のように限られています。

・つかず離れずの距離感を保ちながら受験生を見守る
・受験生の邪魔にならない程度にサポートする

・夫婦仲をよくしておく しかし、これらを実行し続けることは決して簡単ではありません。必要以上に受験生との距離を縮めれば「過干渉」、遠ざかりすぎれば「無関心」となり、どちらにしても受験生の心身に悪影響を及ぼしてしまうため、注意が必要です。

「ちょうどよい距離感」を保ちながら「わが子に適したサポート」を模索しながら実行していきましょう。また、夫婦仲をよくする秘訣は、1にも2にも話し合いによる意思の疎通です。そのこともあわせて心に留めておきましょう。

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