【事前に準備しておきたい大学受験費用】勉強にかかるお金/受験料/入試前後の宿泊・交通費の目安を知ろう!

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大学受験にはお金がかかる――そんな言葉がまるで常識のように語られていますが、実際にどれぐらいのお金がかかるか、受験生の皆さんとご両親は把握しているでしょうか。受験が間近に迫った段階で必要な額が判明し、準備するのに大慌てといった状況に陥らないよう、前もって準備しておくことが大切です。

ここでは、大学受験にかかる費用の目安を提示するとともに、受験費用をスリム化するためのポイントをいくつか挙げ、解説しています。受験に必要な額をあらかじめ用意するためだけでなく、ご両親の負担を軽減するためにも、この記事をぜひ参考にしてくださいね。

大学受験費用の大半は受験勉強にかかわるもの

大学受験にかかる費用というと、直接的な受験料が思い浮かびますが、人によっては受験前に通う予備校や学習塾、家庭教師にかかる費用などもかかります。自宅以外で勉強する際は、交通費や飲食代もかかるでしょう。

また、独学での勉強を選ぶ場合も参考書代・問題集代や赤本代がかかりますし、模試代も毎月のようにかかります。ここでは、まずこうした「受験勉強にかかわる費用」について洗い出し、目安をお伝えしましょう。

予備校/塾/家庭教師の月謝相場

受験勉強をする際、一人でコツコツと勉強し続けることはなかなか難しいものです。独学なら、さほど費用をかけずにすむのは確かですが、大半の受験生は予備校や学習塾、家庭教師などを使って勉強しているのではないでしょうか。

河合塾や駿台といった大手予備校の魅力は、ベテラン講師によるわかりやすい授業。さらに、スタッフによる手厚いサポートや自由に使える自習室なども大きなメリットです。
河合塾や駿台といった大手予備校の月謝は平均で8万円ほど。

予備校の月謝には模試代なども含まれていますが、テキスト代は別です。テキスト代として、年3万円は見込んでおいたほうがよいでしょう。個別指導を含む学習塾の月謝平均は、2万5,000円程度です。

予備校も同様ですが、教科数や単位数によって学習塾の月謝は大きく異なる可能性がありますので、ご注意ください。テキスト代は、年間5万円が相場のようです。家庭教師の場合は、「個人的に依頼するかそうでないか」「いくつの教科で教えてもらうか」「バイト生かプロの家庭教師か」で月謝相場がかなり異なります。

月謝3万~8万円、年間のテキスト代5万円を目安にしてください。

予備校/塾への交通費・食事代

家庭教師を頼む場合は別ですが、予備校や塾に通う場合は、交通費がかかることもあります。週に2~3度塾に通う程度で近場なら5,000円程度、毎日のように予備校の自習室を使うなら1万円程度を覚悟しておきましょう。

ただし、交通費の場合はもちろん、自宅からの距離などによっても大きく変動します。交通費が気になる場合は、予備校や塾への距離も考慮に入れてください。また、学校帰りに予備校・塾に通う場合は、小腹がすくこともあるでしょう。

1回200円程度の出費と仮定しても毎日のように通っていれば、月あたり5,000円ほどは必要になります。

模試代や参考書代など

受験生となると、年間の模試代も相当なものになります。1回あたり3,500円かかると仮定した場合、年6度模試を受ければ2万1,000円です。場合によっては、これより多くの模試を受けることもあるでしょう。ただし、大手予備校に通っていて、その予備校主催の模試を受ける場合は、模試代は必要ありません。

また、予備校や塾などと異なり、決まったテキストがない中で家庭教師を頼む場合は、参考書代・問題集代も別途必要です。1冊1冊はさほど高額ではありませんが、より多くの問題をこなすとなると年間で5万~6万円かかる可能性もあります。

実際に大学受験するためにかかる費用の目安

実際に大学を受験する際、大学ごとの受験料や大学入試前後の交通費・宿泊費、併願時の納付金などを覚悟しておかねばなりません。「どういった大学をどれだけ受けるか」で受験料は異なりますが、念のためにたくさん受けると、受験料だけでもばかにできない金額になります。ここでは、実際の大学受験にかかる費用の目安をお伝えしていきましょう。

大学入学共通テストの費用

センター試験から大学入学共通テストへと名称を変更したのは、2021年1月からです。2022年度、大学入学共通テストの受験料はセンター試験と同額に据え置かれています。教科数に応じて受験料が異なり、3教科以上を受験する場合は1万8,000円、2教科以下なら1万2,000円です。成績通知を希望する場合は、800円の手数料が加算されます。

国公立大学を受験するなら、5つ以上の教科が課されるのが基本であったり、3教科以上の受験を課す私立大が多かったりするため、受験料は1万8,000円支払うのが一般的です。受験料は、出願時に金融機関で払い込みますが、注意しておきたいのは教科数の数え方。

例えば、「地理歴史」と「公民」は2つで1教科と数えることになっているため、ご注意ください。

国公立大学の2次試験費用

国立大学を受ける場合、試験は2月下旬の「前期」と3月上旬から中旬にかけての「中期」、3月中旬の「後期」の3回に分かれています。最大で3回受験できるわけですが、「中期」試験を行う大学は少ないため、国公立大学志望者は「前期」「後期」の2回受験するケースが多数です。

2次試験の費用としては、ほとんどの大学で1万7,000円となっており、2回で3万4,000円程度を考えておけばよいでしょう。

私立大学に支払う入学受験費用

私立大学の場合は、国公立大学とは異なり、受験料は大学ごとに設定されています。以下のようにさまざまな受験方式があり、何度も試験を受けられるのが私立大学の特徴です。

・各学部で試験を受ける「一般入試」
・全学部で同一の試験を受ける「前学部統一入試」
・大学入学共通テストの点数を利用して受験する「大学入学共通テスト利用」など

学内併願での複数出願の場合、2学部目以降で割引を受けられるケースもあります。「一般入試」と「全学部統一入試」の受験料としては3万~3万5,000円ですが、「センター利用」なら2万円程度と費用が安くなります。

歯学系・医学系で受験料が跳ね上がり、4万~6万円かかる場合もありますので、ご注意ください。

大学入試前後の交通費・宿泊費

遠方の大学を受験する場合は、大学入試前後の交通費・宿泊費が高額になる可能性があります。いくつかの私立大学を受験する場合、1週間近くホテルに泊まりこむこともあるでしょう。さらに、「土地勘がない場所のため、受験生1人で送り込むことはできない」と保護者が同行することもあるはず。

試験日程や受験数、大学との距離で、相当な金額を覚悟しておかねばならないかもしれません。「移動手段を早めに予約する」「受験生応援プランを掲げているビジネスホテルを早めに押さえる」などの工夫も必要です。

併願時に支払う納付金

受験に関連する費用として忘れがちなのは、入学する予定がなくても入学手続きを行う大学への14万円程度の納付金です。併願大への入学資格を確保するには、指定期日までに入学手続きを行う必要があります。上位志望校に合格すれば、入学する予定はない大学でも、浪人するのを避けるために納付金を支払わねばなりません。

国公立大学を第一志望にしている場合、私立大学の入学手続きを終えてから合格発表という運びになるのが一般的です。そのため、多くのケースで併願校への納付金を支払っています。入学を辞退した場合でも、納付済みのお金が返金されることはほぼありません。

受験費用をスリム化するために

日本政策金融公庫が2020年10月に発表した、受験前後で1人あたりにかかる費用を調査した結果を見ると、私立大学理系の入学費用は理系で94万2,000円、文系が95万1,000円でした。国公立大学では、77万円となっています。

前年度と比べると私立大学で10万円ほど高くなっていて、家庭負担の大きさが浮き彫りになっています。受験費用を少しでも浮かすために、どんな工夫が必要なのでしょうか。ここでは、受験費用をスリム化するための3つのポイントについて解説します。

受験校を絞り込む

何とか合格をもぎ取りたいと、多くの大学を受験したくなるのは人の常。しかし、受験校が多くなれば多くなるほど、費用も高額になります。「数だけ増やそう」という考えで受験校を選んでいるなら、考え直したほうがいいかもしれません。

受験にかかる費用の目安を把握したうえで、ご両親と相談し、受験校を絞り込むことが大切です。地方住まいで都市部の大学を受験する場合、地方試験を実施している大学・学部を選ぶなどして交通費・宿泊費を節約する方法も検討してみましょう。

綿密な計画を立てる

私立大学を大学入学共通テスト利用で受験したり、交通費・宿泊費をかけての受験日程を調整したり、併願大の納付金締め切り日と上位志望校の合格発表日の兼ね合いを考えたりするなど綿密な計画によって、受験費用をスリム化できる可能性があります。

大学の中には、1学部分の受験料でいくつかの学部を受験できるところもあるなど、受験料の割引制度もさまざまです。志望校の受験案内を熟読し、受験料の割引制度を最大限活用するようにしましょう。

自分に必要なこと/不必要なことをしっかり見極める

受験に至るまでの過程で、自分にとって必要なことと不必要なことをしっかりと見極めることも大切です。友人の成績が伸びた勉強法や塾が、自分に合うとは限りません。自分のモチベーションや成績が上がらないのに、無理して通い続けることはないのです。

「予備校や塾に通うのか」「家庭教師を頼むのか」「独学するのか」といった選択は、人によって異なります。自分に合わない学習スタイルに、お金を払い続けるほどもったいないことはないと心得ておきましょう。

まとめ

ここでは、大学受験にかかる費用の目安をお伝えしました。大学受験の費用は、受験料だけではありません。何にどれだけのお金がかかるかを事前に把握し、前もって計画を立てておくこと。さらに、自分にとってよりよい方法は何なのかと真剣に考えることが大切です。

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