【大学受験】日本史の得点差はどこでつく?押さえておくべきポイントを徹底解説

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日本史は、得意・不得意が分かれやすい教科かもしれません。日本史の流れをつかんでしまえば暗記すべき項目が多くても何とかなるものですが、一つ一つの出来事が切れ切れにしかとらえられていない場合は、要事用語が頭に入らないという事態にも陥りがちです。

ここでは、「日本史の得点が思うように伸びない」という皆さんに向けて、暗記比重が極めて高い日本史をいかに攻略するか、通史・文化史に分けての勉強の進め方などをわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。

暗記比重が高い日本史の攻略法=ゴールを定めて一度走り切る

日本史は、とにかく暗記比重が高い教科です。社会科目の中でもトップクラスで、熟慮して答える思考系の設問が多い倫理政経などとは「暗記量に多大な差がある」といっても過言ではありません。

暗記すべき事柄が多い教科の攻略法として、まず意識してもらいたいのは、とにかく一度走り切ること。その際、ゴールとなる期日をはっきり定めておくことも重要なポイントです。もちろん「一度走り切る」=「覚えてしまう」という意味ではありません。

「教科書や、教科書に即した参考書を読み切る」ということだけです。ここでは、まず日本史の暗記比重の高さとゴールまで一度走り切る意味合いを確認していきましょう。

社会科目の暗記比重としては世界史に次ぐ重さ

社会科目の中で、世界史に次いで暗記量が多いのが日本史です。暗記量の多さは、順に世界史、日本史、倫理政経、地理となっています。世界の歴史を「広く」「浅く」「概観していく」といった世界史と比べると、大学受験の日本史は、狭く深く学ぶのが特徴です。

日本という国が、どのような流れで現在に至るのか、その因果関係を理解し暗記していかねばなりません。

自分で設定したゴールまでに一度通してみることが大切

日本史を勉強する際、もっとも大切なのがゴールを決めて、教科書を通読することです。まずは、どの段階から本格的な勉強をするかを決め、それを目途にゴールを設定します。本格的な勉強の前に一度通して読み切ることで、「どの分野に力を注がねばならないのか」「どの分野を自分は苦手だと思っているのか」「どの分野の理解が足りないのか」といった情報を得ておきましょう。

毎日少しずつ教科書を読み進めれば、3ヵ月でも十分通読できます。一度通読しておけば、本格的な勉強に入る段階で、今後の勉強方針をある程度立てることができるでしょう。

勉強した時間に比例して成績アップ

先に、日本史は暗記量が多い科目だと述べました。これは、十分に暗記できれば得点できるということ。暗記量が多い世界史、日本史の順に、勉強した時間に比例して得点が上がる科目です。

狭く深い勉強が求められる科目で、努力すればするほど報われるということは、基礎を一度さらったあとで、ディープな知識を増やす必要があります。皆さんが「暗記を得意とするか」「不得意とするか」によっても異なりますが、一度教科書を通読したあと、志望校の出題傾向に即した演習に3~4ヵ月程度費やすようにしましょう。

高校3年生の9月ごろに演習を始めようと思うのであれば、その段階で通読を終わらせる必要があります。通読に3ヵ月かかるとすると、3年生の6月には教科書を読み始めねばなりません。

もちろん、こうした計画はそれぞれの性格や生活環境、他の教科との兼ね合いによっても異なります。「自分ならどれだけの期間を必要とするのか」「通読・演習にどれだけかけたいのか」について考えて、自分なりの勉強計画を立てることが重要です。

通史日本史の攻略法=教科書を通読して全体の比重を知る

ここでは、日本史の勉強に際して通史日本史と日本文化史の2つに分けて考えていきます。まず、通史日本史の攻略法として大事なのは、「全体の流れを知る」「全体の比重を知る」といったことです。「どのような順序で通史日本史の勉強を進めるべきか」「どこに重点をおくべきか」について確認していきましょう。

夏休み明けまでに一通り教科書を読み進める

すでに述べましたが、日本史ではまず教科書を通読することが重要です。日本史を通読することで、まるで物語のように日本史を把握できれば、物事の因果関係がはっきりしてくるでしょう。

歴史上の事件を一つ一つ掘り下げていく前に、「なぜそのような事件が起こったのか」「なぜそれが必然だったのか」を理解することで、全体の流れを把握する……これが、教科書を通読するいちばんのメリットです。

ただし、これは日本史を勉強するうえでの基礎中の基礎。通読することで概要をつかみ、演習で掘り下げるステップを踏まねばなりません。そのためにも、遅くても高校3年生の夏休みごろまでには、通読を終わらせるようにしましょう。

自分のウィークポイント・頻出分野を重点的に勉強する

通読で流れをざっくり理解したあとは、時代ごとに用語を暗記し、その知識を深めていきます。自分の理解が弱いウィークポイント、志望校の頻出分野などを分析し、重点的に勉強していきましょう。

最初の段階では、頻出用語をしっかりと押さえることに集中してください。教科書に即した講義本や、一問一答形式の問題集などを使って、それぞれの時代の用語を丁寧に勉強していきます。

そこで、初めて知った言葉や重要な言葉などは、教科書に書き込むなどしていきましょう。新たにノートを作るような時間はありません。教科書1冊を見れば全部復習できる状態を作り上げていくつもりで臨んでください。

ある程度用語を覚えた段階で、過去問演習を積む必要がありますが、この前にテーマ史の勉強も始めなくてはなりません。次の項目でテーマ史の勉強法を見ていきましょう。

日本文化史の攻略法=用語集を片手に深く狭く学ぶ

テーマ史、特に日本文化史の勉強は、通史と同様にとても重要なものです。文化史とは、時代ごとに区切らず、時代を超えたテーマとして文化をとらえるというもの。日本史での得点差は、文化史でつくといっても過言ではありません。

多くの私立大学では、毎年文化史が頻出しています。大学によっては、「試験の3割が文化史 に費やされていた」というケースもあるほど。それだけに、文化史対策をせずに受験に臨むのは危険なのです。ここでは、日本文化史の攻略法を見ていきましょう。

教科書レベル(大学入学共通テストレベル)の読み込みを早めに仕上げる

まずは、教科書レベルの読み込みを早めに仕上げ、その用語を教科書に即した復習ドリルなどを使って学び直していきましょう。この段階では、一つ一つを覚えようとしなくても大丈夫です。忘れてもいいので、まずは目に入れること。

さらに、教科書への書き込みも行っていきましょう。「この分野を忘れやすい」「この分野で覚えるべき分量が多い」といったことを理解していくのがポイントです。

2周目は用語集を片手に流れを頭に入れて演習問題へ

2周目は、用語集を片手に言葉の意味を頭に入れながら流れを理解していくこと。教科書への書き込みを確かめながら暗記していく段階です。できれば、日本史という物語の中に入り込み、登場人物にキャラクターを作るなどして想像力を膨らませると暗記しやすくなります。

「どんな背景があってこうした文化が生まれたのか」「どのような特徴があるのか」をしっかり押さえていきましょう。通史、文化史(テーマ史)を経て、演習のステップに入ります。大学ごとに力を入れている分野もあるため、志望校の過去問にじっくりと取り組む段階です。

国際系学部であれば外交史、経済学部なら経済史・税制史といった具合に、学部の特徴があらわれることもあるでしょう。過去問を解くことで、自分のウィークポイントがよりはっきりすることもあります。

過去問で間違えた場所は、原因を分析したり復習したりすることが大切です。ウィークポイント補強のため、書き込みをした教科書をもう一度ゆっくりと読み返すといった必要もあるかもしれません。

まとめ

日本史の勉強は、以下の3つが重要です。

・人物の動きをつかみ流れを把握する
・分野ごとにその要事用語を覚える
・自分オリジナルの教科書を作り上げる

「なぜそのような事件が起きたのか」「なぜ特徴ある文化が生まれたのか」など、根拠となる理由をとらえ、物語を練り上げて覚えていきましょう。日本史は、努力すれば努力するほど得点が伸びていく教科です。

まずは、一度通読して基礎を押さえたあと、要事用語をしっかりと覚えていくことを意識しましょう。さらに、演習を何度も繰り返し、記憶を定着させることを意識してくださいね。

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