2020年1、2月の大学入試のスケジュールがみえてきた

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2020年の大学入試の日程がかなり判明してきました。大学入試センター試験(以下、センター試験)は2020年1月18日(土)と19日(日)の2日間の日程で行われます。その他の情報も、判明している範囲で詳しくお伝えします。

2020年度センター試験は2020年1月18、19日

2020年1月18日と19日に予定されているセンター試験、現時点(2019年4月11日)ではどの科目の試験がどちらの日に実施されるかは公表されていません。ただ、2019年度センター試験では次のようになっていましたので参考にしてください。

・初日
・地理歴史公民(世界史A、世界史B、日本史A、日本史B、地理A、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済)
 2科目受験:9時30分~11時40分
 1科目受験:10時40分~11時40分
・国語:13時~14時20分
・外国語(英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語)
 筆記:15時10分~16時30分
 リスニング(英語のみ):17時10分~18時10分

・2日目
 ・理科①(物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎)
9時30分~10時30分
 ・数学①(数学Ⅰ、数学Ⅰ・数学A)
11時20分~12時20分
 ・数学②(数学Ⅱ、数学Ⅱ・数学B、簿記・会計、情報関係基礎)
13時40分~14時40分
 ・理科②(物理、化学、生物、地学)
  2科目受験:15時30分~17時40分
  1科目受験:16時40分~17時40分

2020年度センター試験の出題方法や試験時間、配点

2020年1月のセンター試験の出題方法や科目選択の方法、試験時間、配点は公開されています。詳細は以下のとおりです。

国語

国語の出題科目は「国語」です。
「国語総合」の内容を出題範囲とし、近代以降の文章、古典(古文、漢文)を出題します。
試験時間は80分で配点は200点です。

地理歴史と公民

地理歴史の出題科目は「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」です。公民の出題科目は「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」です。「倫理、政治・経済」は、「倫理」と「政治・経済」を総合した出題範囲となります。

上記の10科目から最大2科目を選択し解答します。ただし、同一名称を含む科目の組合せで2科目を選択することはできません。なお、受験する科目数は出願時に申し出る必要があります。試験時間は、1科目選択の場合60分で、配点は100点です。
2科目選択は130分で、そのうち解答時間は120分で、配点は200点です。

数学

数学①の出題科目は「数学I」「数学I・数学A」です。「数学I・数学A」は、「数学I」と「数学A」を総合した出題範囲となります。ただし、「数学A」の「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」の3項目のうち2項目以上を学習した者に対応した出題となります。出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答します。試験時間は60分で、配点は100点です。

数学②の出題科目は「数学II」「数学II・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」です。「数学II・数学B」は、「数学II」と「数学B」を総合した出題範囲となります。ただし、「数学B」の「数列」「ベクトル」「確率分布と統計的な推測」の3項目のうち、2項目以上を学習した者に対応した出題とし、問題を選択解答させます。

また「簿記・会計」は、「簿記」および「財務会計I」を総合した出題範囲とし、「財務会計I」については、株式会社の会計の基礎的事項を含め、「財務会計の基礎」を出題範囲とします。

また「情報関係基礎」は、専門教育を主とする農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報そして福祉の8教科に設定されている情報に関する基礎的科目を出題範囲とします。

出題科目の4科目のうちから1科目を選択し、解答します。ただし、科目選択に当たり、「簿記・会計」および「情報関係基礎」の問題冊子の配付を希望する場合は、出願時に申し出る必要があります。試験時間は60分で配点は100点です。

理科

理科①の出題科目は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」です。理科②の出題科目は「物理」「化学」「生物」「地学」です。「物理」、「化学」、「生物」、「地学」には、選択問題があります。

出題科目の8科目のうちから下記のA~Dのいずれかの方法で科目を選択し、解答します。
A:理科①から2科目
B:理科②から1科目
C:理科①から2科目および理科②から1科目
D:理科②から2科目

こうした受験科目の選択方法は出願時に申し出なければいけません。
理科①の2科目選択の試験時間は60分で配点は100点です。理科②の1科目選択の試験時間は60分で配点は100点です。理科②の2科目選択の試験時間は130分で、そのうち解答時間は120分で、配点は200点です。

外国語

外国語の出題科目は「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」です。「英語」は、「コミュニケーション英語I」に加えて「コミュニケーション英語II」および「英語表現I」が出題範囲となります。

出題科目の5科目のうちから1科目を選択し解答します。ただし、科目を選択する際に、「ドイツ語」「フランス語」「中国語」および「韓国語」の問題冊子の配付を希望する場合は、出願時に申し出る必要があります。筆記の試験時間は80分で配点は200点です。
リスニングは「英語」のみで試験時間は60分、そのうち解答時間は30分で配点は50点です。

センター試験の出願は今年も10月1日から2週間?

センター試験のスケジュールの2020年度版は現在まだ公表されていませんが、2019年度版は以下のとおりでしたので参考にしてください。

検定料の払い込み

3教科以上受験して、成績通知を希望する場合の検定料は18,800円で、希望しない場合は18,000円です。2教科以下を受験する場合は、成績通知希望は12,800円、希望しない場合は12,000円です。

払込方法は受験案内に添付されている払込書を使って、ゆうちょ銀行・郵便局、銀行の受付窓口で払い込みます。検定料の払い込み期間は9月上旬から10月上旬までとなっています。

出願

出願の期間は10月1日から10月上旬です。出願するには「志願票」「検定料受付証明書」「出願資格証明書」を大学入試センターに送付します。なお、受験上の配慮を希望する人は8月1日から10月上旬までに申請します。

確認はがき(出願受理通知)の送付

大学入試センターは、受験生から出願を受け付けた後、受験生に「確認はがき(出願受理通知)」を10月下旬までに送付します。

登録内容の確認

「確認はがき(出願受理通知)」を受け取った受験生は、そこに記されてある登録内容を確認し、間違いがあれば訂正が必要な旨を大学入試センターに伝えなければなりません。その期限は11月上旬までです。

また同時に、その期日までに登録した教科を訂正することができます。受験生から「登録教科等訂正届」や「住所等変更・訂正届」が届いたら、大学入試センターは登録内容を訂正します。

受験票などの送付

大学入試センターは、12月中旬ごろまでに、受験生に「受験票」「写真票」「成績請求票」「受験上の注意」を送付します。

受験生の準備

「受験票」「写真票」「成績請求票」「受験上の注意」を受け取ったら受験生は準備をします。登録内容を再確認し、受験票と写真票に写真を貼り、試験場への道順を確認します。

受験

翌年の1月中旬のセンター試験当日に受験します。

正解の発表

正解の発表は当日行います。

平均点の中間発表

平均点の中間発表は1月下旬に行われます。

得点調整実施の有無の発表

得点調整が実施されるときは1月下旬に行います。

追試験の実施

追試験は1月下旬に行います。

平均点の最終発表

平均点の最終発表は2月上旬です。

成績通知書の送付

出願時に希望した人は、成績通知書を4月中旬に受け取ります。

国立大学の2次試験前期

国立大学協会入試委員会は、国立大学入学者選抜の2020年度実施要領を公開しています。入学者選抜のことを、第2次学力試験や2次試験、個別学力検査と呼びます。

前期試験は2020年2月25日、後期試験は3月12日以降

前期日程の試験は2020年2月25日(火)、後期日程の試験は3月12日以降に実施します。

ちなみに東京大学はまだ2020年度の2次試験の日程を公表していませんが、2019年度の2次試験の日程は以下のとおりでした。東大は前期日程です。
・出願期間は2019年1月28日~2月26日
・2次試験:2019年2月25、26、27日
 25日文類:国語:9時30分~12時(150分)
      数学:14時~15時40分(100分)
 25日理類:国語:9時30分~11時10分(100分)
      数学:14時~16時30分(150分)
 26日文類:地理歴史:9時30分~12時(150分)
      外国語:14時~16時(120分)
 25日理類:理科:9時30分~12時(150分)
      外国語:14時~16時(120分)
 27日理科三類のみ:面接:9時~17時ごろ

・第1段階選抜の合格者発表(センター試験の合格者のこと。2次試験に進める者を発表):2月13日
・合格者発表:3月10日

分離分割方式で行う

大学学部の個別学力検査(入試)は、分離分割方式で行います。まず前期日程の試験を実施し、その合格者を発表します。合格者はこのタイミングで入学手続きを行います。その後、後期日程の試験を行い、合格発表と入学手続きを行います。

このとき、前期日程の試験に合格し3月中旬までに入学手続きを完了した人は、後期日程の試験を受験して合格しても、「後期合格」とはなりません。
そして前期日程の試験にも後期日程の試験にも合格しながら入学手続きを行わなかった場合、いずれも入学を辞退したとみなされます。

個別学力検査の出願方法

国立大学に志願する受験生は前期日程の試験を行う大学学部から1つ、後期日程の試験を行う大学学部から1つの大学学部に出願できます。したがって、合計2つの大学学部を受けることができます。2次試験の出願期間は2020年1月27日から2月5日までです。センター試験日が2020年1月18、19日なので、出願先を検討する期間は2週間余しかありません。

先ほど「合計2つの大学学部を受験できる」と解説しましたが、これは、日程が合えば、同じ大学の異なる学部を受けることもできますし、同じ大学の同じ学部の異なる学科・課程・専攻を受けることもできます。

ただ、同じ大学の異なる学部・学科の前期日程と後期日程の併願を認めるかどうかは、大学ごとの判断となるので希望する受験生は確認する必要があります。
また、推薦入試を受ける人が、推薦入試に不合格となってしまう場合に備えて、前期日程試験や後期日程試験に出願することもできます。AO入試も同様で、AO入試の不合格に備えて前期日程試験や後期日程試験に出願できます。

合格者の発表と入学手続きの日程

前期日程の合格発表は、2020年3月6日から10日までに行われます。入学手続きは3月15日までに行わなければなりません。後期日程の合格発表は2020年3月20日から24日までに行われ、入学手続きの締め切りは3月27日となります。追加合格者の決定は3月28日から開始します。追加合格者の入学手続きの締め切りは3月31日です。

私立大学の入試

私立大学の入試方法はそれぞれの大学が定めています。ここでは私立大の代表として、早稲田大学と慶応義塾大学の入試を紹介します。

早稲田の入試

早稲田大学の入試では一般入試とセンター試験利用入試などがあります。一般入試は原則3教科を課されます。センター試験利用入試には、センター試験の成績だけで合否判定を受けるA方式と、センター試験と個別試験の両方で合否判定を受けるB方式があります。

自己推薦入試は高校時代の活動を評価します。選考方法は書類審査、面接、小論文などとなっています。AO入試は、書類審査、筆記試験、面接などで行われます。公募制学校推薦入試(FACT選抜)は、人間科学部で行われているもので、「5つの力」を総合的に評価します。
新思考入試は、グローバル志向を持って地域に貢献する意欲が高い学生を選抜する入試です。

慶応の入試

慶応大学ではセンター試験を利用した入試は行っていません。ほとんどの学部は、慶応が独自に行う第1次試験だけで合否判定しますが、医学部と看護医療学部だけは第2次試験があります。

2019年は、第1次試験は2月10日の薬学部の試験から2月19日の医学部の試験まで20日間にわたって行われました。また、経済学と商学部には第1次試験にA方式とB方式があります。経済学部のA方式は外国語、数学、小論文、B方式は外国語、地理歴史、小論文が課されます。
商学部のA方式は外国語、地理歴史、数学、B方式は外国語、地理歴史、論文テストが課されます。慶応にもAO入試や自主応募制推薦入試などがあります。

まとめ

センター試験も2020年1月を最後に廃止され、2021年からは「大学入学共通テスト」(通称、共通テスト)が始まります。このように、日本の大学の入試制度はめまぐるしく変わります。したがって2020年1、2月に大学入試を受ける受験生は、今すぐに「今わかっている情報」を集め、1ヵ月ごとに情報が更新されていないか確認していったほうがよいでしょう。
受験を制するには、試験に合格する学力だけでなく、入試の日程を確認したり、日程とおりに出願したり、試験会場を下見するといった「入試のマネージメント力」も求められます。

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