どうしても合格したい!医学部の再受験に年齢制限はある?再受験に寛容な学校は?

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「医者になりたい」という思いを抱きながらも、さまざまな事情でそれが叶わず社会に出てしまった方もたくさんいます。
そういった方たちが社会に出てからもう一度、医学部に挑戦したいと考えるケースが近年増加傾向にあるのを、ご存知ですか?

「医者になりたい」という気持ちに、年齢は関係ありません。学生でなくても「どうしても医者に」という強い気持ちがあれば、医学部を再受験することは可能なのです。
現役では合格できず、一度医学部への道を諦めてしまった人や、社会人経験を積んだ上で医師を志すことにした方に向けて、今回は医学部再受験についてご紹介します。

医学部の受験生にはさまざまな年齢層がいる

「医学部受験」というと、イメージとしては高校生、もしくは高校卒業して浪人をしながら受験を目指す年代、つまり10代というイメージが強いかもしれません。
10代の受験者は両親が医療に携わっていて医師を目指すケースや、小さい頃に自分自身が入院を経験していて医師を志すケース、職業として「医師」を目指すケースが一般的と言えるでしょう。

ですが、医学部合格は険しい道のりのため何年かの浪人を経て受験するケースや、医学部を一度諦めてほかの学部に入学したものの、やはり諦めきれず大学に在籍しながら仮面浪人として医学部再受験を目指すケースも多くあることをご存知ですか?
こういった層が20代の受験者となります。

では、30代の受験者層はどのような人が多いのでしょうか。
30代となると、一度高校や大学を卒業し、社会人経験を積みながら「医師になりたい」と考え始めた人がメインとなります。
10代の時、医師を志したものの学力や学費の面がどうしてもクリアにならず、一度は諦めた方が一念発起するケースも。

また、主婦の方や医療の仕事に携わった経験から、医学部を目指すことも多くあるようです。
ただし、医学部生には頭脳だけではなく、体力も必要不可欠。
研修医として勤務する時代は、特に強靭な体が何よりもの資本となります。

そういった観点から、大学によっては20代後半、30代あたりから合格者数が減少する傾向があるとも言われています。

受験に年齢制限はあるのか?

では、実際に医学部受験に年齢制限はあるのでしょうか。

私立大学においては、現在年齢制限が設けられているところは基本的にないようです。

ただ、防衛医科大学に関しては、募集要項に年齢に関する記述がしっかりとされています。
「18歳以上21歳未満の日本国籍が必要です」と、明記されているのです。
自衛隊と関連する大学なので、訓練にも耐えうる若さや体力が必須となり、こうした表記がされているのでしょう。

また、大学によっては年齢制限を設けていないまでも、再受験に寛容な大学とそうではない大学というものが確かに存在します。

例えば自治医科大学、産業医科大学といった官立医科大学は年齢に対する上限が厳しい傾向にあると言えるでしょう。

自治医科大学は僻地や離島といった医療機関不足が叫ばれているエリアに医療を確保することを目的として設立され、住民の健康や福祉の充実、適切な治療を目指す意思要請を目的として、全国の都道府県が共同で設立した大学です。

全都道府県から毎年数名ずつ入学者が選抜され、その全員に対して学費が全額貸与されるのが最大の特色であり、卒業後、医師として僻地の公立病院に一定期間勤務することで、その学費の返還が免除となるシステムとなっています。
僻地医療の充実を目指して設立されていますから、やはり体力があふれる、若い人材を求める傾向が強い大学と言えるでしょう。

産業医科大学は学費から国立大学の入学金および授業料に相当する額を除いた額は貸与されるシステムとなっており、卒業後9年間~11年間指定された期間を勤務すると、その返還が免除されます。
この費用は産業医学振興財団を介し、厚生労働省の産業医学助成費補助金から賄われており、こういった公的なお金を投入して医師を育てる以上、医師免許取得後はできるだけ医師として長く活躍して欲しいと考え、選考するというのも納得ですよね。

そうなると、どうしても学生自体が高齢な場合、せっかく医師免許を取得してもその後活躍できる期間が短くなってしまうという点が、合否を大きく左右してしまう面は否めません。

「年齢が上がるに従い、合格が難しくなる」ということは、実際にあり得るということを理解しておきましょう。
せっかく筆記試験をクリアしても、面接で年齢のことがネックとなり、不合格となってしまっては残念ですよね。

そういったことを極力避けるために、20代後半から30代の受験生は年齢に関わらず合格を出している大学を選ぶことをおすすめします。

近年、少しずつですが産業医科大学に関しては、医学部再受験に対しても理解する姿勢が見えてきたとの声も。
ただ、やはり年齢の問題は大学の性質上とても大きなウエイトを占めるので、オープンキャンパスなどを活用して実際に大学に質問してみるのもいいでしょう。

その他の私立大学においても、医学部再受験に寛容な大学とそうではない大学が存在しますから、その点は大学選びにおいて大切なポイントとなります。
特に、面接が課されている大学では、年齢のことを大学側が気にしている傾向にあると言えるでしょう。

年齢だけで判断するのではなく、直接入学志望者と会い、話をすることで、年齢だけではないバイタリティを図る目的が面接試験にはあると言えます。

再受験に「寛容」な大学とは?

先ほども述べた通り、再受験に対して寛容ではない大学があるということはご理解いただけたと思います。

では、逆に再受験に寛容な大学はあるのでしょうか。

一般的によく言われているのが、面接を実施しない大学は再受験に関して比較的寛容であるということ。
面接があると、それだけでやはり年齢がネックになってしまうケースが出てきてしまいます。

例えば筆記が同点で、10代の学生と、30代の志願者がいたとして、どちらかしか合格を出せないとしましょう。
そうすると、大学側としてはやはり、医師として長く活躍できる人材に合格をという判断になってしまうのです。

では、どのようにすれば自分が検討している大学が再受験に寛容か否かを判断できるのでしょうか。

一番おすすめなのは、やはりオープンキャンパスなどで実際に大学に足を運んでみることです。
大学にいる学生を見れば、10代ばかりなのか、再受験者の方がいるかを確認することができます。

先ほど、面接を実施している大学は再受験に厳しい傾向があると書きましたが、たとえ面接を実施していたとしても、実際にキャンパスに再受験者と思われる年代の方が多数いれば必ずしもそうではないと考えられるのです。

再受験で医学部を目指す場合、他の大学に通っていたり、仕事をしていたり、主婦だったりと受験のみに専念できる環境にあるケースはあまりないというのが現実と言えます。
「オープンキャンパスに行っている時間的余裕がない」と思われるかもしれませんが、実際に足を運んでみなければ分からないこともあるのです。
大学の雰囲気を見て、そして教員に「再受験」について相談してみてもいいでしょう。

大学選びで迷ったら、オープンキャンパスに足を運ぶことをおすすめします。
また、医学部再受験に寛容と言われている大学は面接がなく、学力さえしっかりとクリアできていれば合格できる大学となります。
ただ、毎年傾向は変化していくため、入試傾向をしっかりと分析し、大学に足を運んだり、情報収集に努めたりするなど地道な努力も大切です。

再受験者でも有利になることはあるのか?

「再受験は必ず不利なのか」というと、そんなことはありません。

医療の現場に携わっていたり、研究者として活躍してきたりした人にとっては、再受験は比較的有利と言われています。

「今、自分が携わっている仕事をより深めたい」という志を持って受験を検討する層にとっては、再受験が足かせになることはほとんどありません。
しかし、ごく少数派であることは事実なので、一般的な再受験者がこういったケースに当てはまることは稀だという点は否めないでしょう。

ただ、いかなる立場にあったとしても、医学部を再受験しようと考えるには、それなりの理由があるはず。
「医学部再受験する!」と決めたなら、自分の判断に自信を持って邁進しましょう。
再受験しようか、どうしようかと頭を悩ませている時間が、一番無駄な時間と言えるかもしれません。

そして、再受験だからこそ決断は早くすべきです。
どうしても、年齢が上がるとともに再受験のハードルは上がっていきます。
できるだけ早く決断し、動くことが医学部再受験合格への第一歩となるのです。

また、年齢が上がっていることが再受験には不利となる面もありますが、実際に医師として仕事をしていく上ではその年齢が患者さんにとっては安心感となるケースも。
社会人経験や子育て経験を経て身に着けたコミュニケーションスキルや、さまざまな知恵や知識が、患者さんにとっては魅力となることもあるのです。

再受験は、すべての面においてマイナスに作用するということは決してありません。
再受験者だからこそ、身に着けているものを活かすことができるかどうかは、あなた次第です。

「自分は年齢を重ねた分、身に着けてきたさまざまなものを医師として活かすことができる」という誇りを持って、再受験に挑んでください。
そういった姿勢は、面接試験でも面接官に伝わるものなのです。

1年でも早く合格したい場合には予備校で学ぶこともおすすめ

再受験は狭き門だから、と数年単位で気長に受験に取り組む方もいらっしゃいますが、先ほども述べた通り年齢が上がるに従い、合格は厳しくなっていきます。
できるだけ早く合格を手にするためには、やはり予備校の力を借りることをおすすめします。
医学部再受験者数増加に伴い、最近は「再受験者専門の予備校」も増えてきています。

予備校に通う最大のメリットは、やはり情報量にあります。
どの大学が再受験に寛容か、その大学には再受験者がどのくらいの割合で通っているかなど、なかなか知ることができない情報をしっかりと持っています。

また、同じ志を持つ仲間との出会いは、とても良い刺激となるもの。

医学部再受験予備校には、医学部受験に精通した講師による講義が受けられることはもちろんですが、各大学の出題傾向や受験情報が豊富にあります。
個人ではどうしても収集しきれない情報というものがどうしても存在しますから、予備校で入手した情報を活用して、効率よく学習を進めることができるというのは大きな強みとなるでしょう。

設備としても、いつでも利用できる自習室やロッカーを完備しているケースも多く、仕事帰りや大学の帰り、少し空いた隙間時間を活用して勉強できる環境となっています。
「家にいるとどうしてもだらけてしまう」という方にとっては、ありがたい環境と言えるでしょう。

学習アドバイザーにいつでも相談できる環境もありますから、進度の相談などに乗ってもらえるのも、大きな魅力です。
しっかりとそれぞれの大学の傾向を掴み、自分を受け入れてくれる大学を選ぶことができれば、あとは面接対策や小論文、そして筆記試験などの必要となる勉強を深めていくだけです。
その時、大きな助けとなってくれるのは再受験専門予備校と言えるでしょう。

医学部には、人生におけるいかなる時期にも「入学できる道」は用意されています。

医学部再受験までの経歴は、実にさまざまです。
そして、実際に再受験を経て医師になっている方も多くいます。

「医学部再受験」を検討しはじめたら、まずは一度オープンキャンパスに足を運んでみてください。
若い学生ばかりいるキャンパスに足を踏み入れるのは、少し勇気がいるかもしれません。
でも、実際に動き出すことで見えてくることも多くあります。

中途半端な気持ちで取り組んでも、なかなか合格を掴みとるのは難しいもの。
ぜひ自分としっかり向き合って、さまざまな想定しうる問題に、自分がしっかりと向き合うことができるかどうかを考えてみてください。

その上で決意が固まったら、少しでも早く動き始めましょう。
再受験は早ければ早いほど、有利です。
どうしても年齢が上がるに従い、その敷居は上がってしまいます。

心が決まったら、あとは淡々と、黙々と動くだけ。
年齢を重ねた大人だからこその落ち着きを持って、受験勉強に挑んでくださいね。

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