【東大と京大】入試対策や難易度に違いはある?!

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東大と京大、よく比較されるこの二つの大学。
この二つの大学は本当に難易度も同程度で、入試対策も同じようにすればいいのでしょうか?

大学の受験料も決して安いわけではなく、両方受けるのが難しいという人もいるかもしれません。

大学入試の受験料の平均は?受験料以外の出費や節約のコツ

実は、東大と京大大きな違いがあるのです。

今回は、東大と京大、それぞれの特色や入試対策について、ご紹介します。

東大と京大、合格が難しいのはどっち?

「東大と京大、どっちの方が難易度は高いの?」というのは、多くの方が抱く疑問だと思います。
「東の東大、西の京大」という言葉もあるように、非常に注目度の高い大学ですし、実際にこの二つの大学は非常によく比較されます。
では、東大と京大ではどちらが難しいのでしょうか。
そして、入試対策をするにあたって違いはどのような点にあるのでしょうか。
それぞれの入試に関する情報から、比較してみましょう。

まず、東京大学の入試結果から見ていきましょう。
2017年度、東京大学には文科一類402名、文科二類362名、文科三類475名、理科一類1126名、理科二類549名、理科三類は98名が合格しました。
合計で3013名の合格者となっています。
合格発表は、一定期間大学ホームページと本郷キャンパスに掲示される形で実施。
大学のホームページには科類ごとに合格最高点、最低点、平均点も発表されています。
現在も入学選抜方法の詳細や、過去3年の合格最高点、最低点、平均点は募集要項に記載されていますので、参考にしてみるといいでしょう。

京都大学では総合人間学部(文系)65名、総合人間学部(理系)56名、文学部212名、教育学部(文系)44名、教育学部(理系)11名、法学部311名、経済学部(文系)193名、経済学部(理系)28名、理学部311名、医学部医学科111名、医学部人間健康科学科81名、薬学部薬科学科53名、薬学部薬学科31名、工学部946名、農学部290名の合計2,743名が合格しました。
こちらも京都大学の特設サイト『京都大学入試情報ホームページ』と、各学部の掲示場所で合格者の受験番号を掲載する形で合格者を発表しています。
現在もデジタルパンフレットで過去3年の合格最高点、最低点、平均点が掲載されており、閲覧することが可能です。

東大、京大ともに情報がかなりオープンになっているため、自分が今どのくらいの位置にいるかを確認しやすいのは、対策をとる上でありがたいポイントと言えるでしょう。

では、東京大学と京都大学では、難易度としてはどちらが高いのでしょうか。

これは、それぞれの大学が求める学生像が異なるため、一概に言うことはできません。
端的に表現するならば、より高度な処理能力が求められる東京大学と、深い表現力が求められる京都大学ということができるでしょう。

日本の双璧とされるこの二つの大学ですが、性格的には実は全く異なります。
入試問題としてはどちらももちろん難問ですが、方向には大きな違いがあるのです。

「それでもどうしても難易度の違いを知りたい」という方のために、客観的な評価基準としてそれぞれの偏差値をご紹介しましょう。
偏差値は、ひとつの尺度にしかならないということを理解の上、参考にしていただけたらと思います。

それではまず、東京大学から見ていきます。
文科一類は偏差値75、文科二類は偏差値74、文科三類は73、理科一類は偏差値71、理科二類は偏差値71、理科三類は75とされています。

次に京都大学ですが、文学部が偏差値72、法学部が偏差値73~76、経済学部偏差値69~72、教育学部が偏差値68~72、総合人間学部が偏差値68~72、理学部が偏差値69、工学部が偏差値67~69、薬学部が偏差値69、農学部が偏差値67~68となっています。

東大、京大と大学でくくろうとしても学部によって偏差値に違いもありますし、一概には「どちらの難易度が高い」とは言い切れないのが実情だということが、お分かりいただけたと思います。

 

東大と京大、それぞれが求める学生像とは

東大と京大にはそれぞれの大学が求める、望む学生像というものは存在するのでしょうか。
入試問題の傾向を見ていくと、大学側が求める学生像が自ずと見えてきます。
それが端的に表れるのが、英語の試験です。

東大の英語の試験は出題範囲が多岐にわたり、幅広い知識とスピードが必要とされるテストとなります。
分量も非常に多く、素早く解く能力が求められる傾向が強く出る試験です。問題自体、実は教科書の延長線上のものが多く、難問奇問は基本的にありません。
ですから、しっかりと時間をかけて解こうとすれば、想像以上に解きやすい問題が多いと言えるでしょう。

ただ、とにかく時間的に余裕がないので、素早く問題に取り掛かるのが重要なポイントとなります。
また、途中でリスニングの問題が挟まるのも、特徴のひとつ。
リスニングの問題をしっかりと読み解き、内容を把握できていないうちにリスニングの問題がスタートしてしまうと、多くの受験生は慌ててしまい、失点につながる傾向にあります。
東大用の模試や問題集を活用して自分なりの手順を習得しておくことが、時間内に問題を解き終えるコツと言えるでしょう。

これに対して、京大は和訳と英訳のみの出題となります。
和訳と英訳のみ、というと比較的解きやすいイメージがあるかもしれませんが、京大の問題に限っては、それは大きな間違いです。
単語の意味は分かっても、それをつなげるだけではきれいな文章にならないような、意味が通らなくなってしまうようなものが多く、頭を酷使する問題が多く出題されます。
英語は120分で、大問3つを解くスタイルが基本。
下線部和訳と、英作文が出題されています。
毎年若干の変更もありますが、基本的にはここ30年ほど出題内容は大きく変わっていません。

京大の英語を解くためには「語彙力」「構文力」「文法力」「類推力」「表現力」の五つが必須スキルとして求められます。
単語を単純に日本語に置き換えるだけではなく、論旨をしっかりと理解した上で、話の展開上より自然な日本語に訳されているかどうかが問われる問題が多いのが、特徴です。
とはいえ、意訳すればいいというわけではなく、まずは正しく訳す訓練を重ねることをおすすめします。
意訳しすぎると、直訳するとどのようになるのかをしっかりと理解しているかどうかが判定しにくいというデメリットが出てくるため、採点する側にとって判断しにくく、場合によっては減点されてしまうこともあります。
しっかりと注意するようにしましょう。

このように、東大では短時間で素早く問題を解くことを求めるのに対して、京大はその逆ともいえる思考重視の問題が多く出題されます。
実は、問題だけを見てみると、京大の方が東大よりも難易度としては高いものとなっていると言えるでしょう。

ただ、スピードが求められる東大とは大きく違い、問題が難しい分考える時間を十分に与えてくれるというのも大きな特徴となっています。
時間的には比較的余裕を持って問題に取り組むことが可能なのが、京大入試の特色。
その分、難しい問題からも逃げることなく、じっくりと考える粘り強さや思考力があるかどうかを大学側は見ているのです。
英作文においても同様で、問題に採用されている日本文は日本語をしっかりと読み解く力も求められ、その上で直訳するだけではなかなか正解できないように作られている問題が多くなっています。
自分がその日本文をどのように解釈し、それを英訳するかが問われているのです。
京大の独自性が高い英語を学ぶためには、やはり過去問を繰り返し行うのが一番効果的と言えるでしょう。

これらのことから、大学はどのような人物を求めていると言えるのでしょうか。
東大のホームページに掲載されている学部卒業者の卒業後の状況を見ていくと、大学院研究科への進学、金融保険業に次いで、公務に就いている人数が多くなっています。
国家の政策決定に影響力を持つ国家公務員である官僚として活躍するには、苦手分野が少なく、効率よく全体像を掴むことができ、短時間でたくさんの物事を処理できる頭の回転の良さ、能力が求められます。
東大が官僚を多く輩出しているという背景もあって、入試問題も時間的にタイトなものを課すという特性があるようです。
日本最高峰の教授陣と研究設備を誇る東大で、高い水準の研究・教育を受けられるというのは、学生にとって大きな魅力であると同時に、スピード感を持って物事に取り組む姿勢が必要不可欠な環境とも言えます。

それに対して、京大はじっくり考え、より練った英訳・和訳をすることが求められます。
また、京大のホームページに掲載されている学部卒業者の進路を見ると、半数以上が大学院進学となっています。
このことからも、京都大学では学生がより学びを深めるための素地を持っているか否かを確かめる試験が入学試験には課される傾向があると言えるでしょう。
学びに関しても、どのような姿勢で勉強に取り組むかが学生個人に委ねられており、学生は自分の裁量で研究を進めることができる環境が京大にはあります。

東大の入試傾向

先ほども少し触れましたが、東大の入試傾向について、今度は数学の問題を例にもう少し詳しく見ていきましょう。

東大の場合、数学は非常に重要な科目となります。
その理由は、英語が得意なのは東大においては当たり前のことであり、数学の点数が二次試験での得点に大きく影響するためです。
そしてまた、数学においても東大の入試問題最大の特徴は、スピードが命であるということ。
もちろん、ただ単にスピードさえあればいいということではなく、問題は難問揃いとなっています。
本質をしっかりと見抜く力さえあれば、東大の問題は解くこと自体はそれほど難しいものではありません。

実際に、時間制限なく解いてみると、きちんと正答を導き出すことができるのです。
ただ、実際の試験には時間制限が設けられます。
東大の問題を解くにはとにかく頭の回転の速さが求められ、問題の本質をしっかりと掴むコツが身についていることが必要なのです。
頭の回転の良さ、高い処理能力とともに物事の本質を掴むコツをしっかりと身につけることが、東大入試突破の近道と言えます。

東大は、問題の難しさと同時に、制限時間の短さが入試の難しさと言えるでしょう。
数学も、基本的な問題が多く出題される傾向にあるため、まずは計算能力の定着をしっかりとさせることが必須となります。
計算能力向上と公式への理解を深めることが得点に結びつくので、しっかりと習得するようにしましょう。

とにかく東大の入試は問題数が多いので、これは学生側の処理能力を確かめているということを十分理解した上で問題に取り組む必要があります。
問題全体を把握して時間配分を行い、自分が苦手な傾向の問題を一つずつしっかりとクリアにしていくことが必須です。
弱点を克服していくことで、時間的な余裕を持つことができるようになりますから、とにかく苦手な分野がなくなるように穴を埋めていきましょう。

京大の入試傾向

それでは次に、京大入試問題における数学について見ていきましょう。

京大の入試問題の特徴を端的に表現するならば、思考力が試される問題が多いということ。
京大の数学の場合、解答のプロセスが非常に重視されるという特徴があります。
ただ、時間配分にも気を配らなくてはいけないため、自分にとって回答しやすい問題を見抜いて、それからまず解くようにしていくことも大切です。

それを終わらせた上で、難しい問題も論述で部分点をもらえるように、諦めずに解き続ける姿勢が求められます。
京大の数学に関しては、論理的思考を要求する問題が覆う出題されるという傾向が明確なため、対策がしやすいという面も。
数学に限らず、すべての受験科目で回答を導くまでのプロセスを重視することが京大合格へのステップと言えるでしょう。

京大のキャンパスに関する情報はこちらで確認ができます。

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いかがでしたか?
東大と京大、どちらも名門ではありますが、それは偏差値のみで計ることができるものではありません。

それぞれの大学の求める学生像も、入試問題の傾向やその対策も大きく異なるということを、ご理解いただけたでしょうか。
スピードと問題を読み解く力が求められる東大、少ない問題数でより深い思考を求められる京大。
両方とも違った難しさのある問題が出題されますが、入試形態が大きく異なるため、難易度も同じ尺度で測ることはできません。
どちらの大学がより難しいか、ということには、簡単に答えることはできないのです。

「東大と京大、どちらも国立名門だから」と簡単にカテゴライズしてはいけません。
それぞれ全く特色が異なる大学であるということを認識することから、大学選びをスタートさせましょう。

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