夏期講習はどこの予備校に行けばいいの? 選び方とおすすめの予備校5選
7月になり、もうすぐ受験の天王山といわれる夏休みがやってきます。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、思うように勉強できていない受験生も多いのではないでしょうか。学校が休校になった分の時間を自宅での受験勉強に充てた人もいる一方で、そうでない人もいるかと思います。そんな方におすすめしたいのが予備校の夏期講習です。
夏期講習と一言でいっても予備校や塾によって内容が異なるため、これから通おうとしている方はどこを選んでよいか迷ってしまうでしょう。
そこで、この記事では夏期講習の特徴、メリット・デメリット、おすすめの予備校をご紹介していきます。
夏期講習って何?
まずは夏期講習の特徴やおおよその費用について解説していきます。
夏期講習の特徴
夏期講習は予備校や塾での通常授業と異なり、夏休みを利用して短期間に集中して受講する特別講習のことです。一般的には単元ごとの豊富な講座の中から自分の目的やニーズに合わせて選び、受講できるようになっています。1コマ50~90分の講義を4・5回でワンセットのところが多いです。その予備校に通っていない人も受講できるため、夏期講習だけ通うということもできます。
夏期講習の講座はいくつでも取れますが、あまり取りすぎないことが重要です。目安としては予習・復習含めた全勉強時間の1/6程度を夏期講習の時間に充てるとよいでしょう。時間にすると、1日に受けることのできる授業時間は3時間程度が限度です。それ以上の時間になる場合は詰め込み過ぎの可能性があるので、一度プランを見直してみましょう。
夏期講習にかかる費用
講座の時間や回数にもよりますが、90分の講座を5回ワンセットで15,000~20,000円程度かかります。また、集団指導と個別指導でも金額は異なり、個別指導の方が高めの金額に設定されていることが多いです。
【集団指導】
高校1・2年生:5~10万円程度
高校3年生・高卒生:7~14万円程度
【個別指導】
高校1・2年生:6~15万円程度
高校3年生・高卒生:9~22万円程度
受験を目前に控えた高校3年生や高卒生の場合は、受講した方がよい講座の数も増えるため、やはり費用も高くなるのが一般的です。少しでも費用を抑えたいという方は、新規で申し込みをすると夏期講習の費用が安くなったり、何講座分か無料になったりするキャンペーンを実施している予備校もあるので、探してみてはいかがでしょうか。
夏期講習のメリット・デメリット
夏期講習を受けたからといって確実に成績がアップするとは限りません。夏期講習の受講姿勢や予習・復習をしっかり行うなど、その後の努力次第で大きく差がついてしまうことも……。ここでは夏期講習のメリットやデメリットについて解説していきます。
夏期講習のメリット
・苦手分野を克服でき、得意分野はさらに伸ばせる
夏期講習では自分に必要な講座を集中的に受講できるため、苦手分野の克服にはうってつけです。「古文や漢文が苦手」「数学の公式が覚えられない」「英文法がわからない」など、ピンポイントで講座を受講することができます。また同様に、自分の得意分野でさらにレベルが高い講座にチャレンジすることもできるのです。夏期講習を受講する前に自分の苦手分野と得意分野を見つけておくとよいでしょう。
・学習習慣が身につけられる
夏休み中は学校に行かないため、自宅で過ごしたり遊びに出かけたりと自由に過ごせる時間が多いですよね。いざ受験勉強をしようと思っていても、「明日から頑張ればいいか」とついさぼってしまったり、夜遅くまで起きていたりと生活リズムが乱れがちです。 しかし夏期講習を受講することによって、生活リズムが乱れにくくなり、自分で予習・復習をすることにより学習習慣も自然に整っていきます。
・ライバルから刺激を受けられる
予備校や塾に行くと集団指導はもちろん、個別指導の場合でも周りには勉強しているほかの生徒がたくさんいます。すると、ほかの生徒が頑張っている姿を見て「自分も頑張ろう」と勉強に対するモチベーションが上がるのです。また周りが勉強に集中している環境は、自分も集中しやすくなります。
・自習室が使える
予備校の自習室は勉強に集中できる環境が整っています。家で勉強をするとテレビやゲーム、マンガなど周りに誘惑がたくさんあるので、集中力が途切れてしまうこともあるでしょう。そのため、夏期講習の予習・復習をするには自習室は最適な環境です。
・予備校の雰囲気を知ることができる
通学の場合、夏期講習を受講することによってその予備校の雰囲気を知ることができます。夏期講習後も予備校に通いたいと思っている方は、予備校選びの参考になるでしょう。
夏期講習のデメリット
・勉強した気になってしまう
一番陥りやすいのが勉強した気になってしまうこと。夏期講習を受講することによって勉強したつもりになり、予習や復習を怠ってしまうとせっかく学んだものが水の泡です。そうなると学力アップは見込めません。夏期講習に費やした時間も費用も無駄になってしまいます。そうならないためには予習・復習を習慣づけるとよいでしょう。
・基礎固めには向いていない
夏期講習は「生徒が問題を解いて講師が解説する」という形式が一般的です。そのため、基礎ができていないと問題を解くことすらできなくなります。基礎が固まっていない人は、夏期講習ではなく予備校や塾の通常授業を受けた方がよいかもしれません。
・お金がかかる
当たり前かもしれませんが、夏期講習は受講料がかかります。1つの講座を受講するだけで1~2万円かかってしまうところが多いので、決して安くはありません。あれもこれもと講座を選びすぎてしまうと費用はどんどん膨らんでしまいます。本当にその講座を受講する必要があるのか見極めることが大事です。
夏期講習におすすめの予備校5選
どこの予備校を選んだらよいか迷ってしまうという方に、夏期講習におすすめの予備校を5校ご紹介します。
四谷学院の夏期講習
レベル別・テーマ別の豊富な講座の中から、必要なものを選んで組み合わせていくスタイル。高校1年生~高卒生を対象に1日2コマを3日連続で行います。すべての講座が通学だけでなく映像視聴でも受講可能なため、コロナウイルスが心配で外出を控えたいという方も安心です。
さらに受験を間近に控えた高校3年生・高卒生向けの「夏期特訓」という映像授業もあります。夏期特訓は1科目集中で行う映像授業のことで、講義と演習を織り交ぜながら進めるため、途中で見飽きてしまう心配もありません。
また講座が多くて何を選んだらよいかわからないという人のために、受験のプロが志望校と現在のレベルに合わせておすすめの講座を提案しながら、生徒にぴったりなプランを設計。夏期講習開始前にやっておくべきこともしっかりアドバイスします。
駿台の夏期講習
長時間の授業が苦手な方は駿台の夏期講習がぴったり。内容は、分野別・レベル別講座、大学別対策講座、共通テスト対策講座など、一人ひとりのニーズに合わせて選べる豊富なラインナップになっています。基本的に1講座600分で、1コマ50分を12回に分けて実施。1回の講座がほかの予備校に比べて短時間なので、授業中の集中力を持続させやすいのが特徴です。
使用する教材は、最新の入試傾向を徹底的に分析・研究して作られているオリジナルテキストなので、受験勉強にも最適。また全講座が座席指定制なので、席を確保する手間もかかりません。
河合塾の夏期講習
難関大学を本気で目指している方は河合塾の夏期講習がおすすめ。難関大学合格のために学ぶべき要点を5日間に凝縮した対面式ライブ授業が特徴です。1講座は90分で、すべての授業に新入試完全対応カリキュラムを導入しており、思考力・判断力・表現力が重視される新しい大学入試制度で必要となる「自分で考える力」を養います。
インターネットから講習を申し込んだ方は、入会金が全額免除されます。受講タームや受講日によって受付締切日が異なり、講座ごとに定員が決まっているのでご注意ください。
代々木ゼミナールの夏期講習
部活動と予備校を両立させたいという方は代々木ゼミナールの夏期講習はいかがでしょうか?志望校合格に向けた対策、苦手分野の対策、共通テスト対策など、目的に合わせて1講座から選べます。受講スタイルは、対面授業はもちろん個別ブースで受講できる映像授業も選べるため、自分の予定に合わせた受講スケジュールを組むことが可能。
さらに初めて代々木ゼミナールに通う方は2講座まで無料で受けられるため、とてもお得です。夏期講習が終わっても9月6日(日)まで自習室が利用できます。
東進ハイスクールの夏期講習
有名講師の授業を受けたいという方は、東進ハイスクールがおすすめです。テレビCMでおなじみの講師陣によるわかりやすくて面白い授業を受講することができます。1講座につき90分授業×5回が基本で講座修了判定テストも受けられるため、自分が講座の内容を理解できたかどうか把握することが可能。
ホームページで夏期講習の招待状を請求すると最大4講座まで無料で受講できます。申込日に応じて無料受講できる講座の数が変わるので、迷っている方は早めに申し込みましょう。
まとめ
夏期講習は自分に必要な講座を選べるため、苦手分野の克服や得意分野を伸ばすのに効果的です。夏期講習を受講するだけではなく予習・復習もしっかりやることによって、短期間での学力アップも見込めます。特に受験生にとっては最大のチャンスともいえるでしょう。 解説したように夏期講習はメリットも多いですが、デメリットもあります。何も考えずに適当に選んでしまうと無駄な時間に終わってしまうかもしれません。集団指導と個別指導のどちらが自分に向いているのか、通学型とオンライン型どちらにするのか、自分の目的は何なのかなどを明確にし、自分に合った夏期講習を選びましょう。 このチャンスを活かすも逃すもあなた次第です。気になった予備校や塾があれば、まずは相談に行ってみてはいかがでしょうか。