【大学受験】これから始める人の英語勉強法

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高校を卒業したら働こうと思っていた高校生が、突如「やっぱり大学に行きたい」と思うことは珍しくありません。大学を卒業すれば人生の可能性がさらに広がるので、進学することはとてもよいことです。

ただ、「これから」受験勉強を始める高校生は、学力的に大きなハンデを背負っています。最も大きなハンデになるのは英語なので、英語から勉強していきましょう。これから受験勉強を始める人の英語勉強法を紹介します。

これから受験勉強を始める人へ「英語が鍵になる」

これから受験勉強を始める人は、「何から手をつけたらよいのか」と困惑しているのではないでしょうか。どの教科のどの参考書をながめてみても、書いてあることが暗号のように感じられて理解できないはずです。

これから受験勉強を始める人は、まずは英語に「手をつけて」いきましょう。なぜなら、理系大学を志望するにしても文系大学に挑戦するにしても、英語が合否の鍵を握るからです。
入試の英語の問題は、基礎知識だけでは解けませんが、基礎知識がないと決して解けません。

理科や社会であれば、ある1項目を勉強して、それが試験に出れば正答できます。しかし、英語は、総合力を持っていないと合格点を取ることはできません。
もちろん、その他の教科も、入試では英語と同じくらい重要です。合格に必要な1点は、英語で取っても国語で取っても同じです。しかし、英語の学力が上がらないと、受験生は不安にさいなまれることになります。理科や社会の成績が上がっても「英語がこれでは合格できない」と思えてしまいます。

しかし、英語の成績が上がってくると「この調子で勉強を進めていけば、他教科もなんとかなるかもしれない」と思えます。それは、英語の学力を上げることがとても難しいからです。だからこそ、1日も早く英語で「いける」という感触をつかんでおきたいのです。その感触がつかめると、受験勉強に光が差してきます。

この記事で紹介する「これから受験勉強を始める人の英語勉強法」は、すでに受験勉強に着手していながら、英語の成績がなかなか上がらない人にも有効になるはずです。

入試英語の「構造」を理解する

これから受験勉強を始める人にとって、勉強の効率化はとても重要です。入試英語の勉強を効率化させるには、入試英語の構造を理解して、それぞれのポイントを攻めていくとよいでしょう。

入試英語の筆記問題は次の4項目で構成されています。

・英単語
・英文法
・構文
・英語長文

「本物の英語」はこの4項目が混然一体となっていますが、「入試英語」はこの4項目がくっきりとわかれています。受験生もこの4項目を、メリハリをつけて学習していきましょう。

本物の英語と入試英語の違いを知っておく

本来、本物の英語と入試英語は同じものでなければならないのですが、大学受験や入試という制度や仕組みをつくるなかで、入試英語という特殊なジャンルが、本物の英語から分離して成立してしまいました。

本来、高校生は本物の英語を習得したほうがよいのですが、本物の英語を獲得するには膨大な時間が必要です。とても非効率な学習になります。しかも、本物の英語を獲得しても、入試英語で満点が取れるとは限りません。入試英語には答えが必ず1つだけ用意されていますが、本物の英語には正解がいくつも存在するからです。

入試英語では、出題者が定めた1つの答えを正確に答えなければなりません。入試英語の出題者は、「英単語、英文法、構文、英語長文」の4項目にわけて筆記問題をつくります。そのため、受験生も、4項目をひとつずつ学習していったほうが得点につながりやすくなるのです。

もちろん最後は、4項目の知識を結集した総合力の勝負になります。しかし、その領域はかなり「上のほ
う」にあります。

これから受験勉強を始める人は、いきなりその領域を目指さないほうがよいでしょう。「上のほう」を目指すにしても、まずは「英単語、英文法、構文、英語長文」をひとつずつ攻略していくことをおすすめします。

英単語をどう学ぶか

「英単語、英文法、構文、英語長文」の4項目のうち、最初に攻略しておきたいのは英単語です。暗記している英単語の語数が一定数に達しないと、英語の勉強は暗闇を歩くようなものになってしまいます。暗闇のなかで歩いていると、前に進んでいるのか後退しているのかわからなくなります。

しかし、英語の問題のなかの英単語がなんとなくわかってくると、「解けそうな気持ち」になってきます。その気持ちが英語学習のモチベーションになります。英単語は、英語の闇を照らす「懐中電灯」です。

英単語が「懐中電灯」である証拠を紹介します。次の英文を読んでみてください。

Our world today is full of divisions due to racial, religious, economic, generational and various other factors. Globalization is supposed to create a world where national borders become increasingly permeable and irrelevant, but, ironically, the world as we see it is crisscrossed with dividing lines.

 

引用:朝日の時事英語

https://astand.asahi.com/jijieigo/editorial/sample.html

 

意味がわからくても正しく読めなくてもいいので、辞書をひかずに、3回声に出して読んでみてください。すると、知っている単語と知らない単語にわけることができると思います。
our、world、today、full、create、becomeなどは、知っている単語のはずです。
一方、divisions、racial、religious、economic、generational、various、factors、globalizationなどは、知らない単語になる人が多いかもしれません。

知っている単語と知らない単語にわけることができると、文法や構文がわからなくても、「知らない単語の意味さえわかれば、意味が取れそうな気がする」という気持ちになるはずです。
それでは、この英文のすべての英単語の意味を紹介します。

Our

私たちの

world

世界

today

今日

is

full

満ちている

of

divisions

分割

due

期限

to

racial

人種

religious

宗教的

economic

経済的

generational

世代の

and

そして

various

いろいろ

other

その他

factors

要因

globalization

グローバリゼーション

is

supposed

想定された

to

create

作成する

a

ひとつの

world

世界

where

どこで

national

国民

borders

国境

become

なる

increasingly

ますます

permeable

透過性

and

そして

irrelevant

無関係な

but

しかし

ironically

皮肉なことに

the

その

world

世界

as

として

we

私たちは

see

見る

it

それ

is

crisscrossed

交差

with

と一緒に

dividing

分断する

lines

単語の意味を知るだけで、この英文が「世界的な話」であり「世界が大変なことになっている話」であることがみえてきます。

この英文の訳文は次のようになります。

 

今日の私たちの世界は、民族的にも宗教的にも経済的にも世代的にも、そしてその他の要因でも分断されている。

グローバリゼーションとは、国境を徐々に超越して、国境で分断されない世界をつくることを目的にしているはずです。

しかし実際は、クローバルな世界には、いたるところに分断線が走っています。

この英文は確かに「世界が大変なことになっている話」でした。最初にこの英文を読んだときは意味がまったくわからなかったのに、英単語の意味を知っただけで大枠をつかむことができました。

これが、これから入試英語の勉強を始める人が、最初に英単語を身につけたほうがよい理由です。まずは英単語集を1冊仕上げましょう。
この英文は確かに「世界が大変なことになっている話」でした。最初にこの英文を読んだときは意味がまったくわからなかったのに、英単語の意味を知っただけで大枠をつかむことができました。

これが、これから入試英語の勉強を始める人が、最初に英単語を身につけたほうがよい理由です。まずは英単語集を1冊仕上げましょう。

英文法をどう学ぶか

1冊の英単語集をひととおり覚えることができたら、次に英文法の勉強に取りかかります。
英文法の知識を習得すると、英単語の習得によって「なんとなく」みえてきた英文が「くっきりと」みえるようになります。

英文法を知らないと得点できない

例えば、「I、Japanese、food、ate」という英単語が並んでいたとします。英単語ごとに日本語に訳すと「私は、日本の、食べ物、食べた」となります。
それで「私は日本食を食べた」という意味になるだろうと予測できます。
この英単語を英文法にしたがって並び変えると「I ate Japanese food.」となります。

これが英文法の学習の基礎です。意味が単純で英単語数が少ないと、英文法の知識がなくても意味を取ることができますが、意味が複雑になり英単語数が増えると、英文法の知識がないと理解できなくなります。

下記の英単語は、並び方を変えるとひとつの英文になります。
year、I、last、have、since、been、Tokyo、living、in

単語の意味はそれぞれ次のとおりです。
年、私は、最後の、持つ、から、です、東京、住んでいる、中へ

この日本単語だけでは、「私が東京に住んでいる」ことしかわかりません。正しい英文はこのようになります。
I have been living in Tokyo since last year.

「have been」で現在完了形をつくり、「been living」で進行形をつくっています。この英文は、英文法では「現在完了進行形」と呼ばれます。そして、この英文の意味は「私は昨年から東京に住み始め、今も東京に住んでいて、しばらくは東京に住み続ける」となります。

「私が東京に住んでいる」に比べて、「私は昨年から東京に住み始め、今も東京に住んでいて、しばらくは東京に住み続ける」は情報が多いことがわかります。「昨年から東京にいる」ことがわかりますし、「昨年から今までずっと住み続けていること」もわかりますし、「しばらく住み続ける」こともわかります。

入試の英語問題は、「私が東京に住んでいる」ことしかわからないと正答できないようにつくられています。英単語の意味がわかると英語の勉強に光が差しますが、英文法の知識を身につけないと、入試で得点することはできません。

英文法で学ぶ項目

英文法で学ぶ項目は次のとおりです。

・文の構成・8つの品詞・5つの文型・名詞・冠詞・人称代名詞・指示代名詞・不定代名詞・疑問代名詞・形容詞・副詞・原級・比較級・最上級・動詞・助動詞・不定詞・分詞・動名詞・受動態・命令法・仮定法・時制の一致・話法・関係代名詞・前置詞・接続詞・間投詞・文の転換・語順

「ものすごい量」があることを、ここで認識しておいてください。これらを一気に修得することは不可能です。レゴブロックを1個1個組み立てるように、1項目ずつ地道に学習していってください。

英文法の学習方法

英文法の学習方法のコツは、「行ったり来たり」することです。まずは、英文法の参考書を1冊仕上げましょう。最初は4割ぐらいの理解で構いません。ひとつの項目を完璧に理解しようとせず、短期間で1冊を仕上げることに集中してください。仮定法や関係代名詞などの「よくわからない」項目は、流し読みでも構いません。

英文法の参考書を1回ひととおり読みとおすことができたら、英文法の問題集に取り掛かってください。最初は、英文法の問題に正答できなくても構いません。「そういえば英文法の参考書にこのことが説明されていたな」と思えれば十分です。そのように思えたら、英文法の知識が身につき始めています。

そして、「参考書に説明されていたな」と思った時点で、英文法の参考書のその部分を開いて学習してください。このときに、ひとつの項目を完璧に理解しようとしてください。
「行ったり来たり」とは、問題集に行ったり、参考書に戻って来たりすることを指しています。

構文をどう学ぶか

英語構文は英文法の一種です。なぜ構文だけを、英文法から抜き出して特別扱いするのかというと、構文を暗記すると英語の問題を短時間で解けるようになるからです。

構文は、算数における九九のようなものです。「6+6+6+6+6」を地道に解いていっても「30」という答えに達しますが、「ろくごさんじゅう」と覚えておけば、一瞬で「30」に到達できます。それと同じように構文を覚えると、英語の試験のときに一瞬で「あのことだ」とわかるようになります。

ただ、注意していただきたいのは、「英文法を学んでから構文の勉強に入ってほしい」ということです。英文法の知識がない状態で、構文を「丸暗記」することはとても非効率です。構文の「理屈」を知っておくことで、効率的に暗記できます。理屈こそ、英文法です。

短い文を暗記する

構文の学習では、短い英文を覚えていってください。
例えば「whatever」は「whatever+主語+動詞」で「主語が動詞することは何でも」という意味になります。これを「whatever+主語+動詞:主語が動詞することは何でも」と覚えることは非効率です。そしてそのような覚え方だと、一度覚えたと思っても時間が経つと「主語が先だったか、動詞が先だったか」と悩んでしまうでしょう。

そこで例えば「whatever he says」という短い英文を覚えるのです。これで「彼が言うことは何でも」という意味になります。この短い文を覚えておけば「whatever she discuss、彼女が論じることは何でも」も「whatever I want、私が求めるものは何でも」もすぐに理解できます。

英語長文をどう学ぶか

英語長文は、入試英語学習のハイライトといってもいいでしょう。難関大学は「必ず」大量の難解な英語長文を出題します。英語長文を攻略するには、ここまで紹介した英単語、英文法、構文を総動員する必要があります。

しかし、これから受験勉強を始める人が、英単語、英文法、構文を学習して、いざ英語長文の問題に挑戦すると「全然わからない」ことに愕然とするでしょう。なぜ、英単語と英文法と構文をマスターしているのに、英語長文を攻略できないのでしょうか。それは、「英単語、英文法、構文の知識を使って英語長文の問題を解くコツ」が身についていないからです。

例えば、海で泳ぐことができて、バランスを上手に取ることができても、それだけでサーフィンをすることはできないでしょう。海で泳ぐスキルとバランスを取るスキルを、板の上に乗って波の上を滑る活動に「リンクさせる」必要があります。だからといって、海で泳ぐ練習もせず、バランスの練習もしないで、いきなりサーフィンに挑戦したら海で溺れてしまいます。
海で泳ぐスキルとバランスを取るスキルがあり、かつサーフィンの練習をしていれば「そのうちに」できるようになります。それは、サーフィンの練習をすることで「リンク」が完了するからです。

英語長文もサーフィンと同じです。英単語と英文法と構文の知識が身についていないのにいきなり英語長文の問題に挑戦すると、英語という海に溺れてしまい、二度と英語を勉強したくなくなります。

しかし、英単語と英文法と構文の知識が身についていれば、英語長文の問題を解いているうちに、「あれ、なんとなくわかるぞ」という瞬間が訪れます。それが、英単語と英文法と構文の知識と、英語長文の解答法が「リンクした」瞬間です。

長時間にわたって英語長文と格闘していても「なんとなくわかる」という感触が得られなければ、英単語と英文法と構文の知識が足りていません。そのときは英語長文の勉強を中断して、英単語と英文法と構文の勉強に戻りましょう。ここでも「行ったり来たり勉強法」が必要になります。

まとめ

入試英語の道はとても長く、その道は山あり谷あり曲線ありという状態です。しかし、大学を目指す以上、その道を進むしかありません。近道も高速道路もありません。地道に一歩一歩、足を前に出していくしかありません。

英単語→英文法→構文→英語長文の順に学習を進めていき、ときどき行ったり来たりすれば、必ず学力は上がります。入試英語の学習には、受験勉強の極意が盛り込まれているので、これを攻略すればその他の教科の学習もスムーズに進めていけるようになるはずです。だからこそ、これから受験勉強を始める人には、英語から始めていただきたいのです。

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