大学受験のために塾に行きたい!いつから行くのがベスト?

2007年ごろから大学全入時代に入ったといわれており、高校入学直後からその先の大学進学を意識して塾に行き始める人が増えています。その一方で、以下のような悩みがある人も少なくありません。
・高1から塾に行くのは早すぎるのでは?
・どんな塾が自分に合っているかわからない
・そもそも塾に行くメリットがよくわからない
・塾はいつから行けばいいの?
そこで、この記事では、大学受験のために塾に行くメリットや塾に行き始めるタイミング、大学受験塾の種類やその特徴について解説します。
大学受験のために塾へ行くメリット
大学受験のために塾へ行くメリットは、主に以下の4つです。
最新かつ正しい受験情報を得られる
塾に行く最大のメリットは、最新かつ正しい受験情報を得られることです。特に、過去の進学実績が高い大手塾や全国模試を実施する大手予備校は、常に最新の受験情報を収集しながら自塾が持つ情報のアップデートを行い、生徒や保護者に提供できる体制を整えています。
そのため、塾生やその保護者が受験情報をリサーチする時間を短縮できます。また、誤った受験情報に振り回されてしまうリスクも軽減できます。
自分のレベルや志望校に応じた学習で効率的に勉強できる
受験のプロとなる塾の適切な指導により、効率的に受験勉強ができることもメリットの一つです。多くの塾では、大学入試共通テストや各大学の出題傾向のリサーチ・分析を随時行ったり、全国模試の結果などのデータから受験生の適性や弱点を分析したりしています。
分析結果をもとに、個々の生徒のレベルや志望校に応じた授業や個別サポートを行うため、生徒はより一層効率的な受験勉強が期待できるでしょう。なお、個別サポートについては大手予備校や大規模塾ならチューター(塾生の学習サポートを行う人)が担当し、中小規模の塾であれば講師がその役割を果たすことが一般的です。
学習面以外でもさまざまな受験サポートを受けられる
塾に入ると学習面以外で以下のようなさまざまなサポートを受けられる点も大きなメリットです。
・生徒や保護者への説明会・個別面談などで現在の入試制度や受験スケジュールの確認
・出願の手続き
・各大学の特徴についての説明
・受験生一人ひとりの悩み相談に応じる
高校でも同様なサポートを受けることはできますが、塾は進学に特化した専門集団のため、より生徒に合った情報収集が期待できるでしょう。
他の生徒から刺激を受けてモチベーションが上がりやすい
複数の生徒が集まる塾では、同じ志を持つ他の生徒から刺激を受けやすくなる点もメリットです。また、生徒同士で受験情報や勉強方法などの情報交換もできるため、一人で勉強するよりモチベーションが上がりやすいでしょう。
塾は、月謝や教材代などの費用が高額になりやすいため、お金を出す親からすれば独学で勉強してくれたほうが経済的には助かります。しかし、高校生が独学で受験勉強を行い、なおかつ受験に関する情報収集などを行うのは、非効率的かつ精神的に大きな負担となりかねません。
その負担を軽減する役割を果たすのが塾であり、それを知る多くの生徒が大学受験に備えて塾に入っています。
大学受験塾に行くのはどのタイミングがベスト?
ところで、大学受験塾へ行き始めるのはどのタイミングがベストのでしょうか?ここでは、高1、高2、高3の3段階に分けて、塾で受験準備を始めるのにベストなタイミングを探ってみましょう。
塾に行き始めるベストタイミングは高1
結論からいえば、塾に行き始めるベストタイミングは高1です。大学受験問題は、どんな難問でも高校で履修する基礎的な学習内容がベースとなっています。つまり、大学受験で合格を勝ち取るには「基礎を早いうちからしっかりと固めることが必要不可欠」なのです。
苦手な科目や単元があると、理解が追い付かず勉強がはかどらない場合もあるでしょう。しかし、まだ高1であれば時間があるため、塾で高校授業の先取りや復習ができ、理解が追い付かない箇所を一つずつクリアしながらゆとりを持って確実に基礎固めができます。
基礎固めがしっかりと習慣化していくことで、少し難しい応用問題や難関大学の受験問題を解く力もつくことが期待できるでしょう。特に、国公立大学や難関大学を目指す場合は、高1から塾で受験準備を行うのがおすすめです。
高2から塾に通えばまだ受験まで余裕がある
高2からの塾通いでも、まだ受験までには余裕があります。ただ、高1が終わった段階で学習の遅れがある場合は、高2の学習と並行して高1の復習を行う必要があります。そのため、高1とは少々勉強の進め方の事情が異なります。
しかし、高2ならまだ受験本番まで時間があるので、これまでの学習の遅れや苦手な部分を着実に克服しつつ、受験準備を行う時間は十分にあるでしょう。
高3なら夏休みまでに塾に行こう
高3から塾に入る場合は、少し注意が必要です。受験まで残り1年未満となるため、すぐに受験準備に取りかからなければなりません。高1・高2までの履修内容で学習の遅れがある場合は、かなりハイペースでその部分の復習を行いつつ、受験本番に向けた準備も同時進行で行わなければなりません。
また、9月に入ると大学入試共通テストの出願が始まります。それまでに苦手分野を克服し、受験問題を解けるレベルの学力をつけましょう。それに間に合うラストチャンスは、夏休み。特に、大きな弱点がある場合は、高3のはじめから塾に行くほうがいいでしょう。
このように、早い段階から塾に行けば余裕を持って受験準備ができます。しかし、家計の事情などから塾に行けないケースもあるでしょう。その場合は、生徒自身の学習理解度や志望校などを考慮しながら、本人にとってベターなタイミングで塾に行き始めることをおすすめします。
大学受験塾のタイプと自分に合った塾の選び方
ここからは、大学受験塾のタイプを「大学受験予備校」「中小塾や個別指導塾」の2つに分けて、それぞれの塾の特徴について説明します。
大学受験予備校
大学受験予備校では、講師による集団授業(複数の校舎でサテライト授業を行うケースも含む)がメインとなっています。学習相談はチューターが個別に担当します。
大学受験予備校の最大のメリットは、受験に関する独自のデータベースを持ち、受験に勝つためのノウハウが豊富なことです。また、レベルが近い人と切磋琢磨しながら勉強できたり、他校を含む多くの生徒と情報交換できたりする点もメリットでしょう。
大学受験予備校は、自分から講師に質問できる積極的な生徒や、集団授業で取り残されない程度に理解度が進んでいる生徒が向いています。特に、志が高く難関大学を目指せるレベルの生徒であれば、大学受験予備校が最適です。
しかし、集団授業型だと消極的なタイプや高学年でも基礎が固まっていない人は、授業についていけない恐れもあるため、別の塾に通うほうがいいかもしれません。
中小塾や個別指導塾
中小塾や個別指導塾では1対1、または2~3人の生徒に1人の講師が指導を行う少人数形式を取っている傾向です。集団授業で取り残されそうな生徒でも、無理なく大学受験に必要な学力をつけることが期待できます。
個別指導塾には、大手予備校が運営しているケースと私塾など中小の塾がその形式で学習サポートを行っている場合などさまざまです。
前者の場合は、受験の情報やノウハウに関して大手予備校と同質のサービスを受けることができます。しかし、講師が指導レベルに差がある学生アルバイト、またはオンライン授業のケースもあるため、注意が必要です。
後者の場合は、実力のあるプロ講師から直接丁寧な指導を受けられるのが非常に大きなメリットです。しかし、講師と生徒との相性が悪いと思うように成績が伸びないデメリットもあります。また、受験情報についても大手予備校などに劣るケースも少なくありません。
以上の特徴をよく理解したうえで、より自分に合った塾を選ぶといいでしょう。
大学受験準備は早めがベスト!自分の性格や理解度に合わせて塾を選ぼう
大学受験の準備は、早いに越したことはありません。できれば、高1から塾で基礎固めをスタートすることがベストです。ただ、大学受験塾には塾の形態によってそれぞれに特徴があり、人によってはミスマッチが生じることもあります。ミスマッチを防ぐには、自分の性格や、学習の理解度をまず正確に把握したうえで塾を選ぶのがおすすめです。
まずは、目星をつけた塾の説明会に足を運び、体験授業があれば受けてみましょう。実際に体験してみることで、自分が塾に入った後のイメージがつかみやすくなります。